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クオンツやパッシブが敵役、次の流動性危機悪化も-コラノビック氏

  • 中銀が火を付け、クオンツやパッシブファンドが悪化させる恐れ
  • コラノビック氏は08年の金融危機を振り返る分析に携わった

強気相場もいつかは終わる。クラッシュ(急落)が訪れる場面でマシン(機械)が主役を果たすだろう。

  クオンツトレーダーに関連する構造的リスクについて何年も警告してきたJPモルガン・チェースのデリバティブ(金融派生商品)ストラテジスト、マルコ・コラノビック氏(43)が、案の定そのように指摘した。ニューヨーク大学の博士号を持つ同氏は、2008年の金融危機を振り返る170ページの分析に携わった同行の約50人のアナリストの1人だ。担当したセクションのタイトルは「次の危機はどのような姿をして現れるだろうか」だ。

  コラノビック氏の見解によれば、先の危機を止めるために導入された金融政策の解除が、次の混乱の誘因になる可能性が最も高い。中央銀行がパンチボウルの中身を抜き、世界経済の下支えを目的とした資産購入の段階的な終了に動く中で、次の金融危機がそれに続いて起きる恐れがある。

  コラノビック氏はリポートで、この仮想的危機を「大流動性危機(GLC)」と呼び、「中銀による正常化のペースや景気循環の力学、米国の現政権が仕掛けている貿易戦争のエスカレートなどさまざまな個別のイベントによって、タイミングがあらかた決まるだろう。しかし、この潜在的な危機のタイミングは、はっきりしない。08年の世界的な金融危機(GFC)に似ており、GFCの特質を正確に予測した人々は、06年ごろから予想を開始していた」と分析した。

  中銀の金融刺激策の解除が火付け役になるとしても、コラノビック氏の敵役リストに挙げられた次のような要因が全てを悪化させると予想される。

  • 上場投資信託(ETF)のようなパッシブ投資の増加は、大幅なドローダウン(水位低下)を回避したり、そこから回復したりする市場の能力を損なう
  • 市場の情勢に応じて自動的に持ち高を調整するファンドが増えたことは、「プログラムに従い脆弱(ぜいじゃく)さに付け込む売り」を意味する
  • 生身のマーケットメーカー(値付け業者)から、リスクテーク調整でボラティリティーベースの予想最大損失額(VaR)に依存する「プログラム流動性」への移行
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原題:Kolanovic Says Machine-Made Liquidity Will Fail in Next Crisis(抜粋)

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