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アジア通貨危機の震源地タイが安全投資先に、新興国市場の混乱で

  • バーツはここ1カ月、他の全ての新興国通貨をアウトパフォーム
  • バーツの底堅さが続くと野村やアバディーンは予想

20年前のアジア通貨危機の震源地となったタイが、今年の新興国市場の混乱で安全投資先となっている。

  アルゼンチンやトルコを中心とする混乱が新興国市場全体に波及し始める中、タイ通貨バーツはここ1カ月、他の全ての新興国通貨をアウトパフォームしている。タイの大幅な経常黒字や外貨準備高に加え、外国人保有比率が比較的低水準にあることで影響が緩和された。野村ホールディングスとアバディーン・スタンダード・インベストメンツは、バーツの底堅さが続くと予想している。

  アバディーンの新興市場ソブリン債責任者、エドウィン・グティエレス氏(ロンドン在勤)は「外国人保有比率が低いことから、ほとんど売られていない」と指摘。「バーツ急落を引き起こすにはかなり大規模な危機が必要になる」と述べた。

Baht stays resilient despite emerging-market rout

  タイ銀行(中央銀行)は利上げを実施する可能性があり、バーツにとっては「さらなる追い風」になっていると、野村のクレイグ・チャン氏らアナリストが5日のリポートで分析。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値によると、政策金利は年末までに1.75%と、現在の1.50%から引き上げられる公算が大きい。

  トルコやインドなどの通貨が最安値を付ける中、バーツはここ1カ月で約1.6%上昇。タイの10年物国債利回りは年初来で43ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.77%と、インドやインドネシア債利回りの上昇幅を大きく下回っている。タイ債券市場の1-8月の資金動向は56億ドル(約6200億円)余りの流入となった。

原題:Birthplace of Asian Crisis Becomes Haven in Emerging-Market Rout(抜粋)

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