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ゴールドマン、ソロモン氏の副官はベアー・スターンズ以来の盟友か

  • 社内ではウォルドロン氏が社長昇格のトップ候補とみなされている
  • ソロモン氏と同じ投資銀行出身、部門の影響力ますます拡大か

ゴールドマン・サックス・グループの投資銀行部門の上級バンカーたちが7月、ニューヨークのハドソンバレーに集まった。マンハッタンから北へ2時間ほど離れたこの避暑地での集まりは正式には、ゴルフを楽しみながら部門戦略を話し合う場ということになっていた。

  非公式には、新しい時代の幕開けを仲間内で祝うイベントであり、同時に、同部門の元トップであるデービッド・ソロモン次期新最高経営責任者(CEO)の下での布陣をにらんだ駆け引きの場だった。投資銀部門共同責任者のジョン・ウォルドロン氏が、ナンバー2のポスト、つまり社長の座を手に入れるとの期待が高まっている。そうなれば部門の影響力はますます大きくなるだろう。

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ジョン・ウォルドロン氏(左)とデービッド・ソロモン氏(右)

写真家:Amanda Gordon / Bloomberg

  ウォルドロン氏はゴールドマンで今流行している、新CEOの下で誰が共同社長または単独の社長になるかを予想するゲームで名前が挙がる常連だ。同氏の側近は、ソロモン氏が衝撃的な決定をしない限り、ウォルドロン氏の昇進は動かないと考えている。

  ゴールドマンの広報担当者はコメントを控えた。

  ゴールドマンでは伝統的に、バンカーとトレーダーがトップの座を巡って競い合ってきた。2人のバンカーが最高幹部の地位に就けば同社の中で大きな地殻変動となる。かつては優位に立っていたトレーディング部門にとっては心配の種だ。月末に退任するロイド・ブランクファイン現CEOは債券トレーディングの出身だった。同氏の長年のナンバー2だった ゲーリー・コーン氏もベテラントレーダーだったが、コーン氏は2016年に政治の世界へと転身してゴールドマンを去った。他の何人かのトレーディング部門最高幹部もその地位を去った。

  ウォルドロン氏(49)はM&A(企業の合併・買収)の世界では、メディアのFOX帝国を築いたルパート・マードック氏との親密な関係で知られている。この関係は、マードック氏が事業の大きな部分をウォルト・ディズニーに売却するという710億ドル(約7兆9000億円)規模の案件でゴールドマンが助言を務めることにつながった。しかし親しい関係は、実現しないようなM&Aについて反対意見を述べる時もあることを意味する。

  ルパート氏の息子で21世紀フォックスを率いるジェームス・マードック氏は今週のインタビューでウォルドロン氏について、「彼は非常に率直だ」と語った。「画面の下の隅のロゴを変えればどの会社のものにもなり得るような内容の、長たらしいプレゼン用スライドを出してくるようなタイプではない」と評した。

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ジェームズ・マードック氏(左)とジョン・ウォルドロン氏(右)

写真家:Amanda Gordon / Bloomberg

  ウォルドロン氏はゴールドマンで、2014年にソロモン氏とリチャード・ノード氏と並んで投資銀行を率いるようになり、その後の昇進や異動などを経て現在は部門を率いる3人の中で最上位となっている。

  ウォルドロン氏は、投資銀行のぜい肉を落とし成果主義に徹した部門にしようとするソロモン氏の方針を推進してきた。その結果、部門内のパートナー間に報酬の格差が生じ、ウォール街の中でも破格の報酬を得るのは一握りのみとなった。7月の週末の集まりに参加したのはその勝ち組の人々だった。

  事情に詳しい関係者が匿名を条件に述べたところによると、出席者らは業務獲得のためのテクノロジーの活用や顧客の絞り込み、パートナーシップモデルや今後1年の戦略についてプレゼンテーションを行ったという。ウォルドロン氏がナンバー2に昇格すれば、ここで話し合われた優先順位が全行で重視されるようになる。

  ウォルドロン氏は社内でソロモン氏の忠実な味方と見なされているが、この盟友関係は両氏がともにベアー・スターンズで働いていた時に培われたものだ。そのベアー・スターンズが金融危機の最初の犠牲として倒れたのは10年前のこと。この2人が今、ゴールドマンを未来へと導いていくことになるのだろうか。

原題:Top Goldman Banker Awaits His Fate as New CEO Fills No. 2 Post(抜粋)

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