コンテンツにスキップする

ドル「過大評価」でも、売るべきか買うべきかでウォール街の意見二分

  • UBSセキュリティーズはユーロ反発の条件整いつつあるとみる
  • ソシエテは新興市場資産売りと欧州リスク背景にドル一段高見込む
relates to ドル「過大評価」でも、売るべきか買うべきかでウォール街の意見二分

従来からの尺度に従えば、ドルはますます過大評価されている。ではドルをどうするかというと、ウォール街のアナリストらの意見は分かれている。

  ドルは急伸しており、国際通貨基金(IMF)のデータによれば7月時点で、実効為替レートの10年平均を11%強上回る水準。為替の組み合わせで最も取引が多いユーロ・ドルは現在、経済協力開発機構(OECD)が算出した購買力平価(PPP)より約15%低い。一方、連邦準備制度の貿易加重ベースのドル指数は2002年に記録した過去最高値まで4%弱の水準まで上昇した。

  USBセキュリティーズにとって、最近のドル高はドルを売るべき根拠の1つだ。しかしソシエテ・ジェネラルは、ドル需要の急拡大は米国以外がいかに危険性の高い世界になったかを示す証拠だと指摘する。ソシエテのグローバルストラテジスト、キット・ジャックス氏は、イタリアの政治リスクが高まり、英国が欧州連合(EU)離脱交渉の決裂に備える中で新興市場資産が売りを浴びる現状では、ドル以外の保有を考える理由はほとんどないと説明した。

  同氏はドル以外は「一段とネガティブだ。米国は比較的安定している。しかし市場にとっては難しい状況だ。買いたいものが既に高価だからだ」と述べた。

  UBSセキュリティーズのグローバル新興市場株戦略責任者、ジェフリー・デニス氏は異なる見方をする。米中貿易摩擦は質への逃避でドルに資産をシフトさせる動きを後押しするが、関税賦課がさらにエスカレートすればドル相場を圧迫するとみる。さらに、イタリア関連リスクを市場は高く見積もりすぎてユーロが割安になっているため、ユーロが今後反発する条件は整いつつあると分析した。

  ソシエテのジャックス氏は「ドルは割高だ」と認めるものの、デニス氏の意見に同意しない。為替市場は通貨のバリュエーション不均衡に反応するものだが、世界情勢の現状による影響の方が大きいとして、米利上げに他の金融当局が追随するまで、ドルを投資家が遠ざける可能性は低いと述べた。

The dollar's real-effective exchange rate is rising

原題:Wall Street Analysts Split on How to Trade ‘Overvalued’ Dollar(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE