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ドル・円が上昇、豪ドル高をきっかけに円売り優勢

更新日時
  • 豪ドルは豪中銀声明を受けて上昇に転じる、米ドルは全面高
  • 対中関税導入はドル支援材料も、株安が円買い要因に-IG証券

東京外国為替市場のドル・円相場は上昇。オーストラリア準備銀行(中央銀行)による金融政策の声明発表を受けて豪ドルが対円で買われた流れがドル・円にも広がった。

  ドル・円は4日午後3時52分現在、前日比0.3%高の1ドル=111円36銭。午前の取引では日本株が軟調な寄付きとなる中、110円90銭まで下げたものの、その後は下げ幅を解消する展開となった。豪中銀の金融政策発表後に豪ドル・円相場が反発すると、ドル・円も上昇基調を徐々に強め、一時は111円40銭を付けた。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのデービッド・ルー氏(香港在勤)は、豪中銀の発表を受けた豪ドルの買い戻しや、豪ドル・円相場の上昇などがクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)全般やドル・円の押し上げになったと指摘。「ドル・円は前日の高値111円19銭を超えたことで、ストップロスの買いを誘発し一段高になっている」と言う。  

  豪ドルは豪中銀の政策発表前に対ドルで一時0.4%安の1豪ドル=0.7188ドルまで下落。その後は、豪中銀が市場予想通り金利を据え置いたことや、声明文で経済は上期にトレンドを上回る成長と推計したことが示されると買いが優勢となり、0.7235ドルまで反発した。
  
豪中銀の政策決定に関する記事はこちらをご覧ください

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、「豪中銀の声明文が足元の経済指標の弱めな部分にはあまり触れていないもので、中銀の弱気な声明文に期待していた豪ドルのショート(売り持ち)の買い戻しにつながった」と指摘した。 

  一方、ドルは主要16通貨に対して上昇。米長期金利の上昇を背景にドル買いが優勢となった。ブルームバーグ・ドル指数は一時前日比0.3%高の1186.87、米10年債利回りは一時1.5bp高の2.875%まで上昇した。

  市場が今週の注目材料としている米国と中国の貿易問題について、IG証券の石川順一シニアFXストラテジストは、「今週6日に産業界からの意見を聞く公聴会が終われば、トランプ政権は対中関税第3弾を発動すると見込まれ、ドルの支援材料」と指摘した。

  CIBC証券金融商品部の春木康部長は、相場の大きなテーマとして新興国市場に対する不安がグローバルな景気に対する不透明感を高めるリスクを指摘。「これが米国の金融政策に影響を与えたり、米株安につながってくると、ドル・円の下落リスクが強まることになるが、まだそこには至っていない」と述べた。

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