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危機対応の金融緩和からの脱却、容易な道のりでない-OECD

  • 金融システムにリスクの「高まり」予見されるとリポートで指摘
  • 以前のような市場の混乱が繰り返される可能性があると警告
Federal Reserve Jackson Hole Economic Symposium
Photographer: David Paul Morris/Bloomberg
Federal Reserve Jackson Hole Economic Symposium
Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

経済協力開発機構(OECD)は3日、世界各国・地域の中央銀行が進める金融危機対応の緩和策からの脱却の道のりは容易ではなく、以前のような市場の動揺が繰り返される可能性があるとの見方を示した。

  OECDはビジネスと金融についての年次リポートで、金融政策の転換や高水準にある公的債務、中国の銀行やシャドーバンキング(影の銀行)ビジネスにおけるレバレッジなどを列挙し、今後金融システムにリスクの「高まり」が予見されると指摘した。

  米連邦準備制度は既に利上げに着手し、他の中銀の間にもこれに続く動きが見られるが、危機前の正常な状態に戻るのは至難の業と予想される。米国とユーロ圏、英国、日本の中銀のバランスシートは2018年初めの時点で計15兆ドル(約1666兆円)前後と07年の約5倍の規模に拡大している点にOECDは言及した。

  OECDは、「正常化へのこうした転換は既に18年の早い段階に資産価格の極端な動きをもたらしてきた。これは今後訪れる事態の前触れであるかもしれない」と論じた。その上で、金融緩和策の終了は08年のような金融危機の再発を避けることを狙った諸規制の強靱(きょうじん)性を試すことになるだろうと記した。

  具体的には、銀行の資本増強で前進があったものの、商業銀行と投資銀行の業務分離の取り組みは不十分で、混乱を招くような技術や詐欺といった新たなリスクについて、規制の多くは対処していないと説明した。

  リポートでは、「銀行システムが金融面のサポートを受けていた局面は、銀行のビジネスモデルやガバナンスを根本的に変える良い機会だったが、この好機は部分的にしか活用されなかった」としている。

原題:OECD Sees No Easy Ride as Monetary Policy Shifts Off Crisis Mode(抜粋)

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