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弱者必罰のイタリア、新興国動揺も攻撃の口実か-予算と格下げも不安

  • イタリア国債のドイツ国債に対するスプレッドは5年ぶりの高水準
  • ユーロ圏でも弱さ際立つ市場が売りの標的-投資家は安全資産を追う

悪い事は重なるものだ。イタリアのポピュリスト連立政権の予算編成方針から投資家が受けた動揺は十分でなかったと言わんばかりに今度は新興国市場の混乱が、欧州の「最も弱いつなぎ目」と見なされるイタリアの金融市場を攻撃するさらなる口実になっている。

  アルゼンチン・ペソが先週最安値を更新し、トルコ・リラも再び下落し始めたことで、比較的リスクが高いと考えられる市場全般に影響が感染する不安が広がった。イタリアの10年国債のドイツ国債に対する上乗せ利回り(スプレッド)は5年ぶりの高水準で8月31日の取引を終了。ユーロ圏3位の経済大国であるイタリアが現在、欧州債務危機当時と同じようなリスクを抱えていると投資家が考える兆候といえる。

  ダンスケ銀行の債券リサーチ責任者アーン・ローマン・ラスムセン氏は「『弱い者』が痛めつけられる情勢にある。新興国市場の危機がエスカレートすれば、イタリア国債のドイツ国債に対するスプレッドは300ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に達する可能性がある」と指摘した。

  イタリアの10年債利回りは今年に入り122bp上昇し、8月31日は3.24%で取引を終えた。安全資産に対する需要から価格が上昇(利回りは低下)したドイツ国債に対するスプレッドは291bp。

  新興国市場の混乱波及に対し、ポルトガルとスペインの債券市場は比較的落ち着いており、ユーロ圏各国の国債指標銘柄でイタリアより利回りが高いのは、ギリシャ国債だけだ。国内総生産(GDP)比3%以内という欧州連合(EU)財政赤字基準の達成を危うくし、ソブリン格付け引き下げを招きかねないイタリア連立政権の予算計画公表を投資家は待ち構えている。

Emerging-market fears add to list of troubles facing Italy's bonds

原題:Emerging-Market Fears Prey on Italy’s Fragile Euro Bond Market(抜粋)

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