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ルネサスエ株が一時6%安、米社買収報道に市場は「割高」の見方も

  • 株価は8月1日以来約1カ月ぶりの日中下落率
  • 買収には財務的手当て必要で負債資本倍率上昇の可能性-アナリスト

ルネサスエレクトロニクス株が続落している。8月31日夜に米半導体メーカー、インテグレーテッド・デバイス・テクノロジーを60億ドル(約6600億円)で買収する方針を固めたと日本経済新聞が報じたのを受け、ルネサスエは「事業のさらなる成長に向けて本件について検討しているが、現時点で決まった事実はない」と発表していた。

  ルネサスエ株は3日、一時前週末比6%安の790円まで下落。8月1日以来、約1カ月ぶりの日中下落率となった。午前11時12分時点では5.5%安の794円を付けている。売買代金は約74億円で東京市場全体ではスタートトゥデイや東京エレクトロンに次ぐ10位だった。
  
  SMBC日興証券の渡邉洋治アナリストは31日付のリポートで、インテグレーテッドの30日時点の時価総額が48億9000万ドルだとし、報道が事実なら約20%の買収プレミアムを付与することになると指摘。借り入れなどが必要で負債資本倍率が大きく上昇する可能性があることから、相乗効果を出さなければ「割高な買収となるだろう」との見方を示した。

  SBI証券の和泉美治シニアアナリストは、ルネサスエの株価急落は「市場が株式の希薄化を懸念した可能性がある」と述べた。インテグレーテッドについては比較的利益率が高い会社である一方、車載向けはあまり実績がないとして「インテグレーテッドのポテンシャルを引き出すのはルネサスの役割で、シナジーを出すことが早期にできるのであれば、買収自体は割高ではない」との考えを示した。

  ルネサスエは2017年2月、汎用(はんよう)性の高いアナログ半導体が強みの米インターシルを3000億円超で買収。柴田英利最高財務責任者(CFO)は6月の取材で、収益性の高い車載関連以外の企業の合併・買収(M&A)に注力する考えを示していた。インテグレーテッドは通信用半導体の設計・開発を得意としている。
  

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