8月31日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドルが上昇、貿易巡る緊張などで逃避需要高まる

  31日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。ブルームバーグのドル指数はこの日の高値からは上げをやや縮めたものの堅調を維持し、週間・月間でも値上がりとなった。米国とカナダの通商協議は、この日は合意が成立しないまま終了した。新興国市場のボラティリティーの高まりや貿易面での緊張で安全通貨が買われた一方、資源国通貨は下落した。

  ブルームバーグのドル指数は一時0.5%上昇。ドルは主要10通貨中スイス・フランを除く全てに対して上げた。

  米ドルはカナダ・ドルに対して上昇。北米自由貿易協定(NAFTA)改定を巡る米国とカナダの協議はこの日合意に至らず、協議は来週再開される見通しとなった。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.4%上昇。週間では0.2%、月間では0.7%それぞれ上げた。ドルはこの日、対ユーロで0.6%高の1ユーロ=1.1602ドル。対円では0.1%上昇の1ドル=111円03銭。米ドルはカナダ・ドルに対して0.4%高の1米ドル=1.3040カナダ・ドル。

  トランプ米大統領は前日、世界貿易機関(WTO)からの脱退を警告。これも背景にドルは堅調に推移した。トランプ大統領はこのほか、欧州連合(EU)が提示した自動車関税撤廃案について、「十分ではない」と述べた。

  ユーロは一時0.7%安と、2週間で最大の下げ。格付け会社フィッチはこの日、イタリアの格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げた。格付けは「BBB」で据え置き。

欧州時間の取引

  欧州時間にはユーロが上昇。欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、ノボトニー・オーストリア中銀総裁は、イタリア経済の弱さを理由に金融緩和の解除や利上げ開始を遅らせるべきではないとの考えを示した。
原題:Dollar Presses Forward as Trade Frictions Grow: Inside G-10(抜粋)
Euro Rises a Third Week as Swiss Franc Leads Gains: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:S&P500横ばい、米加通商交渉を注視

  31日の米株式市場ではS&P500種株価指数とダウ工業株30種平均がほぼ横ばい。米国とカナダは合意なくこの日の通商協議を終えたが、週明けに協議を再開すると遅い時間に伝わった。米国債は遅い時間に伸び悩み、長期債は下落した。

  • 米国株はまちまち、米とカナダの通商協議に注目-ナスダックは続伸
  • 米国債は長期債が下落、10年債利回りは前日並みの2.86%
  • NY原油は反落、サウジ産油量引き上げ報道で-月間では上昇
  • NY金は小反発、月間ベースでは5カ月続落

  連休を控え、株式市場は薄商いとなった。米加の通商交渉が物別れに終わり協議が週明けに持ち越されたことを受け、自動車株が下げた。S&P500種は週間ベースで0.9%高、月間ベースでは3%高となった。

  S&P500種は前日比0.1%未満上げて2901.52、ナスダック総合指数は0.3%高の8109.54。ダウ平均は22.10ドル(0.1%)安の25964.82ドル。ニューヨーク時間午後4時50分現在、米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満上げて2.86%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)が反落。サウジアラビアの8月の産油量が7月に比べ増えたと伝わったのが背景。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は45セント(0.6%)安の1バレル=69.80ドルで終えた。ただ、イラン制裁で原油供給が引き締まるとの見方を受け、8月月間では上昇した。ロンドンICEの北海ブレント10月限の終値は35セント安い77.42ドル。

  ニューヨーク金先物相場は小反発。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.1%高の1オンス=1206.70ドルで終了。ただ8月月間では2.2%安で、5カ月続落。過去5年で最長の下落局面。米国と諸外国の貿易摩擦を受けて金を敬遠し、ドルを買う動きが優勢となり、8月はドル指数が上昇した。

  今週半ばにはS&P500種が過去最高値を更新したが、ここ数営業日では慎重ムードが台頭した。貿易関係の悪化で世界経済が打撃を受ける可能性を、投資家は引き続き懸念している。トランプ米大統領は前日、欧州連合(EU)が提示した自動車関税撤廃案をはねつける意向を示した。

  米国債市場では、月末特有のポートフォリオ調整で長期物が需要を集める場面があった。米加合意の可能性が薄いとのカナダ当局者見解が伝わり、10年債利回りは一時2.829%を付けた。
原題:Trade Talks Weigh on U.S. Stocks as Dollar Gains: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Pare Gains and Curve Steepens Despite Month-End(抜粋)
Oil Posts Monthly Gain as Iranian Sanctions Stoke Supply Fears(抜粋)
Gold Posts Fifth Straight Monthly Drop as Dollar, Stocks Rally(抜粋)

◎欧州債:イタリア債下落、フィッチが引け後に格付け見直し発表へ

  31日の欧州債市場では、ドイツ債を中心にユーロ圏中核国債の利回り曲線がブルフラット化した。引け後にフィッチ・レーティングスが格付けの見直しを発表するイタリア債は、2年債の下げが大きく、ベアフラット化した。

  イタリア債先物は上下に揺れたが、前日の取引レンジの範囲内の動きだった。2年債の利回りは週間で7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、ほぼ1カ月ぶりの上昇幅フィッチは現在、イタリアの格付けを「BBB」、見通しを「安定的」としているが、見通しを引き下げるリスクがある。

  来週はフランスの供給や、ECBおよびイングランド銀行の当局者による講演、PMIなどが注目される。

  ドイツ10年債利回りは2bp低下の0.33%、フランス10年債利回りは1bp下げて0.69%、イタリア10年債は1bp高い3.23%。
原題:Bunds Gain, BTPs Drop Ahead of Fitch; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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