中国中銀に待ち受ける試練-9月は元防衛と流動性供給の板挟みに

  • 9月の流動性必要額15.9兆円に上る可能性-ブルームバーグ試算
  • 米追加利上げが見込まれる中、預金準備率は下げにくい-ANZ

9月は中国の短期金融市場にとって厳しい1カ月となりそうだ。中国人民銀行(中央銀行)は人民元安を再燃させずに十分な流動性を供給するという難しい作業を迫られる。

  国内銀行は当局による四半期末の検査を控えて9月に資金をため込むため、この時期は通常、資金調達コストが上昇する。さらに、景気減速を受けたインフラ投資拡大の原資として大量発行される地方債も購入する必要がある。

  人民銀が供給してきた資金の多くが満期を迎えることもあり、ブルームバーグの試算では全てを含めると流動性の必要額は約9800億元(約15兆9000億円)に達する可能性がある。

  人民銀の政策微調整で8月の元相場は1年7カ月ぶりの安値から反発。中国当局は市場に新たな元売りの口実を与えずに流動性ニーズをどのように満たすか、満たすとしてもそのタイミングの判断も重要になる。人民銀は今年に入り預金準備率を3回引き下げて需要に応じてきたが、今回ばかりは第一の選択肢にならないかもしれない。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の曲天石エコノミスト(上海在勤)は、「人民銀の目標は元安要因である強い緩和期待を招かずに潤沢な資金供給を万全にすることだろう」と指摘。「来月は公開市場操作(オペ)や中期貸出制度(MLF)を通じた流動性の提供となり、預金準備率の追加引き下げは早くても10月になる公算が大きい」と話した。

  9月は米金融当局による追加利上げが広く見込まれているだけに、預金準備率を引き下げるとあまりにも強い緩和シグナルを送ることになると曲氏は分析した。

Injection Question

China's local governments are expected to increase debt sales in September

Bloomberg; BofA Merrill Lynch

原題:September Squeeze Hands PBOC Tough Task in Guarding the Yuan (1)(抜粋)

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