Photographer: Tomohiro Ohsumi

自動車税下げなど要望、軽基準にー経産省が車体課税抜本見直し

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  • 現状の税額は年2万9500円から11万1000円-軽自動車税は1万800円
  • 車市場縮小なら日本経済に甚大な影響、税制で後押し不可欠-経産省

経済産業省は31日発表した来年度(2019年度)の税制改正に関する要望で、車体課税の抜本的な見直しを打ち出した。自動車の保有にかかる税負担軽減に向け、自動車税について軽自動車税の負担水準を基準とした税率引き下げを求めた。実現すれば消費者負担が軽減され、市場活性化につながる可能性がある。

  経産省は発表資料で、自動車にかかる税は税目が多く複雑かつ負担が重いという声がユーザーなどから強く、簡素化や負担軽減が必要と指摘。車の所有者が毎年、都道府県に納める自動車税について、「軽自動車の負担水準を基準とした税率引き下げ」を要望するとした。

  一方、来年10月に予定されている消費税引き上げによる需要の変動を抑えるため、車の取得段階でのユーザー負担の軽減に向けた必要な対応を検討し、措置を講ずるとしたほか、廃止時期が近づいているエコカー減税などについては延長を求めるとした。

  自動車税の現状の税率は排気量1000ccまでは年2万9500円で1001-1500ccで3万4500円、1501cc-2000ccが3万9500円と排気量に従って上がっていき、6001cc超で最高の11万1000円になる。一方、排気量660cc以下の軽自動車税は1万800円と登録車と比べて低い水準となっている。

  日本自動車工業会は、日本の自動車関係の税制について、9種類もの税が課せられ、主要諸外国と比べて数倍もの税負担が消費者に課されていると訴えてきた。今年就任した豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は5月の会見で、日本の車ユーザーの税負担は世界で一番高く、自動車税に関しては「国際基準にすることが必要」と述べていた。

  経産省は、約540万人の雇用を抱える自動車産業について、「日本経済の牽引役」と指摘。車体課税の見直しを要望する理由について「国内外の市場環境が厳しさを増し、通商関係の先行きが不透明な中、仮に自動車販売が縮小するとすれば地域の経済・雇用ひいては日本経済全体に甚大な影響。税制面でも協力な後押しが不可欠」とした。

  現時点では要望の段階で、年末にかけての予算編成の過程で承認されない可能性もある。公明党の山口那津男代表は同日のインタビューで、自動車税は地方の貴重な税源になっているとした上で、その引き下げには自治体や総務省が慎重な意見になるとみられるため「そこをどう調整していくかというのは大きな課題になるだろう」と話した。

(公明代表の反応を最終段落に追加します.)
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