さらなる痛み待ち受ける新興市場、それでも投資機会潤沢-バンガード

  • 新興国市場への投資継続、特にドル建て債に妙味-シェイケビッチ氏
  • 相場下落によって戦術的な投資機会が数多くもたらされるとも同氏

世界2位の資産運用会社バンガード・グループは、新興国市場では今後さらなる痛みが待ち受けているとみている。もっとも、これを理由に同社が新興市場投資をやめることはなく、ドル建て債への投資意欲がとりわけ強いという。

  同社アクティブ債券グループの新興市場・ソブリンチームでリードファンドマネジャー兼共同責任者を務めるダニエル・シェイケビッチ氏は、貿易紛争の長期化で中国の成長がリスクにさらされるとの懸念から、次の四半期にボラティリティーが高まる恐れがあると予想。一方で新興諸国のファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)が引き続き健全であることを踏まえると、相場下落を受けて戦術的な投資機会が数多くもたらされたと指摘した。
                 

  ドル高や米金利の上昇、保護貿易主義の台頭、トルコの混乱を背景にリスク資産需要が後退する中、新興国市場の外貨建て債券の年間リターンは5年間で初めてマイナスになる見通し。JPモルガン・チェースのEMBIグローバル・ダイバーシファイド・ソブリン指数によると、投資家が新興市場債に求める米国債に対する上乗せ利回り(スプレッド)は今年これまでに70ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)余り拡大し、359bpとなった。過去5年の平均は336bp。
   
  シェイケビッチ氏は電子メール経由のインタビューで、「新興市場の対外債務を巡る大きな評価見直しが既に起きたので、これが長期投資家をさらなるボラティリティーから守るのに寄与するだろう」と述べた。ただし、トルコに関しては慎重なスタンスだとも付け加えた。

  ブルームバーグが集計したデータによると、「バンガード新興市場債ファンド」の8月29日まで1年間のリターンはプラス2.4%。ベンチマークをアウトパフォームしているほか、同種のファンドの99%を上回る成績を収めている。

原題:Vanguard Sees More Emerging-Market Pain Creating Opportunities(抜粋)

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