山口公明代表:災害対策の補正予算、「躊躇すべきではない」

  • 今秋に本格検討、来年1月の通常国会冒頭で成立を想定-補正
  • 憲法改正は幅広い合意形成必要、自民総裁選は「静かに見守る」

公明党の山口那津男代表は西日本豪雨などを受け、防災対策を早期に講じるため、2018 年度補正予算を編成すべきだとの考えを明らかにした。今後、政府・与党で本格的な検討を進め、年明け召集の通常国会冒頭に提出し、成立を図る日程を想定している。31日、ブルームバーグのインタビューで語った。

公明党の山口那津男代表

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  7月の西日本豪雨では200人以上が死亡した。政府は当面の災害復旧に今年度予算の予備費など計4200億円を活用する方針だが、山口氏は「復興や将来にわたる防災対策を考えた時にはもっと先手を打つ予算措置が必要。緊急性が生じるものもあり、補正予算を躊躇(ちゅうちょ)すべきではない」と言明した。

  具体的な対策としては河川などの治水対策、学校へのエアコン設置などを挙げた。規模や財源は今後検討するが、昨年度の決算剰余金などのほか、建設国債の追加発行も検討する可能性があるという。防災対策に関連しては、自民党内からも緊急治水対策のための今年度補正予算を求める声が出ている。

  ただ、山口氏は例年秋に開かれる臨時国会での成立は「難しい」とし、「年末につくって、来年の冒頭で成立を図るのが現実的な方向かなと思う」と述べた。

  一方、来年10月からの消費増税に向けた景気対策としては「需要をコントロールするには即効性がないといけない」と指摘。一例としてプレミアム付商品券を挙げ、「比較的タイミングを狙える、発行されれば直ちに効果が出てくるものの一つ」として商店街などから要望が出ていると話した。

憲法改正

  安倍晋三首相と石破茂元幹事長が立候補を表明している自民党総裁選(9月7日告示、20日投開票)では、憲法改正への取り組みが争点となっている。安倍首相は現行9条の1、2項を維持したまま自衛隊を明記する党憲法改正案の「次の国会」への提出を目指しているが、石破氏は戦力の不保持と交戦権を認めないとした9条2項の削除を求め、手続きは急ぐべきではないと主張している。

  山口氏は憲法の問題は、国民の幅広い理解が必要だとし、世論調査などを分析する限り、「そうした合意形成が大きく進展しているようには思えない」と語った。特に国会では野党が改憲に慎重なため、「これからの議論は容易ではない」との見通しを示した。憲法改正を巡る自民党内の議論については「静かに見守る」と述べるにとどめた。

中国訪問

  山口氏は5日から9日にかけ、中国を訪問する。習近平国家主席あての安倍首相の親書を渡す予定で、要人との会談を調整している。今回の訪中の意義について「日中関係の改善、首脳の往来を政権与党としてしっかり推進していくという意思を明確に伝えていきたい」と述べた。

  政府が検討している安倍首相の訪中時期については、日中平和友好条約が発効した10月23日に中国でも関連行事が予定されていることから、「できればその日、ないしはそれを挟むタイミング」が望ましいと語った。

  公明党は9月30日に党大会を開くが、山口氏の任期満了に伴う代表選も実施する予定。来年春には統一地方選、夏には参院選が控えており、共同通信は09年から代表を務める山口氏の6選が確実な情勢と報じている。

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