債券上昇、海外リスク回避の買いが先行-オペ運営方針前に様子見に

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  • 先物は7銭高の150円38銭で引け、長期金利は一時0.10%に低下
  • 日銀オペ運営方針の変更があるかは「五分五分」-みずほ証

債券相場は上昇。米中の貿易摩擦、イタリアや新興国を巡る投資家のリスク回避で米長期金利が低下した流れを受けて買いが先行した。日本銀行の国債買い入れオペは無難な結果となり、午後は夕方発表される来月のオペ運営方針を前に小幅な値動きにとどまった。

  31日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比9銭高の150円40銭で取引を開始し、午前に一時150円44銭まで上げ幅を拡大。午後はやや伸び悩み、結局は7銭高の150円38銭で引けた。

  みずほ証券の稲垣真太郎マーケットアナリストは「米独金利の低下もあって強めに始まったが、午後は日銀のオペ運営方針を待っている状況だ」と指摘。変更があるかどうかは五分五分で、一番可能性があるのは残存期間25年超の買い入れ額レンジ引き下げか、先月末の政策微修正で掲げた柔軟化という名目に配慮した上下両方向へのレンジ拡大とみている。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の351回債利回りは0.10%と、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低く開始し、午後3時過ぎに0.105%を付けた。新発20年物の165回債利回りは1bp低い0.615%に下げた。

  トランプ米大統領は中国からの輸入品2000億ドル相当への関税を来週に公聴会が終了し次第発動したい考えだと、東京時間の早朝に伝わった。アルゼンチンやインドネシアの通貨安に加え、日中にはインドの通貨ルピーが対ドルで最安値を更新。円相場は1ドル=110円80銭台と、約1週間ぶりの高値を付けた。

  日銀はこの日の午後5時に当面の長期国債等の買い入れの運営方針を発表する。政策微修正の当日に発表した8月の運営方針では、各年限の1回あたりの買い入れ額レンジ、回数とも7月と同じだった。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「オペ運営方針で変わるとすれば買い入れ額が下限に迫っている超長期ゾーンのレンジか」と予想。オペの減額が今後あるとしたら超長期だろうが、「想定された話で驚きはない」と述べた。

国債買い入れオペ

  日銀はこの日、残存期間1年超3年以下と3年超5年以下、5年超10年以下の長期国債買い入れを実施。オファー額はいずれも前回と同じ2500億円と3000億円、4000億円だった。

国債買い切りオペの結果はこちらをご覧下さい。

新発国債利回り(午後4時時点)

前日比
2年債-0.115% 横ばい
5年債-0.080%-0.5bp
10年債 0.105%横ばい
20年債 0.615%-1.0bp
30年債 0.845%横ばい
40年債 0.985%-0.5bp
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