りそなHDはカード会社の牙城・売り上げ回収に参入-5年で2兆円目標

更新日時
  • 電子マネー含めて多彩な決済手段に対応することで独自性を出す
  • 端末を無料で貸出、手数料も既存カード会社に比べて低水準に

Photographer: Kiyoshi Ota / Bloomberg

りそなホールディングスは30日、小売店などの売り上げ回収業務(アクワイアリング)に参入すると発表した。もともとクレジットカード会社が強い分野だが、カードのほか、電子マネーやQRコード、バーコードなど多彩な決済手段に対応することで独自性を出す。日々の買い物など利用者の細かいデータを収集することで、個人との接点を増やしていく狙い。

  アクワイアリングは流通・サービスなどの加盟店に代わって売り上げを回収する業務。発表資料などによると、国の登録認可を前提にりそな銀行、埼玉りそな銀行は11月、近畿大阪銀行は来年度中にサービスを開始する。5年で2兆円の取扱高を目指すという。日本クレジット協会と日銀の統計によると、2017年のクレジットカード・電子マネーの国内取扱高は計約63兆円。

  りそなHDが加盟店に提供する端末は、VISA、MASTERなど国際ブランドのデビット・クレジットカードのほか、SUICAなどの交通系・流通系電子マネー、アリペイやウィチャットペイなどのモバイル決済、QRコードやバーコード決済に対応。これを無料で貸し出すほか、売り上げに応じて店側が支払う手数料も既存カード会社に比べて低水準に抑えるという。コンテンツ制作会社チームラボほかフィンテック企業を中心に12社と業務提携しており、更なる利便性向上を目指すという。

  りそなHDとしては、消費行動のデータを入手することで、これまで住宅ローンなど大きなイベントごとだった個人顧客との接点強化や商品開発に活かしたい考え。加盟店はりそなグループの口座が必要で、決済を切り口とした法人顧客の取り込みも狙う。

  日本ではもともと、現金以外の主な決済手段であるクレジットカード会社が売り上げ回収業務の主要プレーヤーだった。現在は交通系・流通系の電子マネーの普及に伴い、キャッシュレス市場が急速に拡大しているが、端末の対応は追いついていない。経済産業省は、16年に20%(60兆円)だったキャッシュレス支払比率を、25年を目処に40%に引き上げ、取扱高を倍増させる目標を掲げる。りそなHDは、成長市場に高機能の端末を早期に持ち込むことで、存在感を発揮できるとみている。

  りそなHDの株価終値は、前日比3.9円(0.6%)安の640.1円。

(更新前の記事は、第2段落で近畿大阪銀行のサービス開始時期を訂正しています)

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