ドルは111円後半、米加貿易協議期待も実需の売り重しーユーロ軟調

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  • 朝方に付けた111円76銭から、一時111円52銭まで下落する場面も
  • ドル・円、111円半ば突破で利食いが出やすい状態-三井住友信託銀

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=111円台後半で推移。米国とカナダの貿易協議の合意期待からドル買い・円売りが先行したが、月末を控えた実需企業の売りなどが重しとなり、上値は限定的となった。

  ドル・円相場は30日午後3時20分現在、前日比ほぼ変わらずの111円67銭。朝方に111円76銭まで強含んだ後に111円52銭まで下げ、午後は110円60銭台でもみ合った。前日には一時111円83銭と3日以来のドル高・円安水準を付けた。

  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニット西日本営業推進チームの西田朋広チーム長は、「東京時間はあまり積極的な動きは感じられないが、日経平均株価が久々の2万3000円台、ドル・円も111円半ば突破ということで、利食いが出やすい状態にある。月末でもあり実需の売りも出やすい水準」と説明。「米国株のアウトパフォームを受けた月末のリバランスに伴うドル売り観測も重しになっている」と語った。

  30日の日経平均株価は一時2万3000円台に乗せた後は上げ幅を縮小し、前日比21円28銭(0.1%)高の2万2869円50銭で取引を終えた。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、北米自由貿易協定(NAFTA)改定協議に関して、米国とメキシコの合意に続き、「月内に米国とカナダが貿易協議で合意すれば、ドル・円は上を試す可能性がある」と分析。一方、「きょうは月末最終の五・十日なので、実需企業による需給のかく乱には警戒が必要」とも述べた。

トランプ米大統領のNAFTA再交渉に関する発言についてはこちらをご覧下さい。

カナダのトルドー首相の発言についてはこちらをご覧下さい。

  米国ではこの日、7月の個人消費支出・所得が発表される。ブルームバーグ調査によると消費支出は前月比0.4%増と5カ月連続で増加が見込まれている。6月は0.4%増だった。

  三井住友銀行の山下えつ子チーフエコノミスト(ニューヨーク在勤)は、「米個人消費支出・所得で消費の強い数字やデフレーターの上振れの可能性はなきにしもあらず。上振れすれば、112円を目指すのではないか」と語った。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%安の1ユーロ=1.1696ドル。朝方に1.1714ドルまで上昇した後、一時1.1686ドルまで下げた。英国の欧州連合(EU)離脱問題でEU首席交渉官を務めるバルニエ氏が、「あらゆる選択肢に備える必要。合意ない英EU離脱も準備に含まれる」と発言したことが重しとなった。

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