タイの病院大手、企業価値が急拡大-高齢化と医療観光追い風

  • バンコク・ドゥシットの時価総額130億ドル、新興国で業界トップ
  • 株価は年初来で29%高、四半期ベースで5四半期連続の上昇へ

Photographer: Dario Pignatelli /Bloomberg

Photographer: Dario Pignatelli /Bloomberg

タイの病院運営会社バンコク・ドゥシット・メディカル・サービシズは年初来の株価急伸で、今では時価総額が新興国市場で業界最大となっている。

  同社の株価は今年に入り29%上昇。タイの人口高齢化に伴う需要増加と外国から患者を受け入れるメディカルツーリズム(医療観光)の拡大が追い風となった。その結果、時価総額は130億ドル(約1兆4500億円)と、マレーシアのIHHヘルスケアを超え、新興国で業界トップに浮上した。

  投資家はバンコク・ドゥシット株について、このところの急伸にもかかわらず、一段の上振れ余地があると考えている。

  アバディーン・スタンダード・インベストメンツのアディセップ・バナブリクシャ最高投資責任者(CIO、バンコク在勤)は、タイの人口高齢化が進む中、「公的医療制度の不備が引き続きバンコク・ドゥシットの利益の伸びを促すだろう」と述べた。

  国際連合(UN)によると、タイの60歳以上の高齢者人口は2050年までに2倍余りに膨らみ2300万人と、同国の推定総人口の約37%に達する見込み。それが政府運営の医療施設を圧迫し、民間事業者のインセンティブを高めている。

  タイは多くの魅力に加え、妥当な料金で質の高い医療を受けられることから、アジアで随一のメディカルツーリズム目的地となった。KT・ZMICO証券によると、バンコク・ドゥシットの収入のほぼ3分の1を外国人患者が占める。18年1-6月(上期)にはその割合が前年同期比で10%増加した。4大市場は日本と中国、英国、ミャンマーで、中国からの患者は同じ時期に30%増えた。

  バンコク・ドゥシットはタイで6ブランドの下、45の病院を運営している。病床数は計8000床。プーケットやサムイといったリゾート地の「ウエルネスセンター」や病院などの買収を通じて事業を拡大した。株価はこのままいけば7-9月(第3四半期)に四半期ベースで5四半期連続の上昇と、13年以来の長期上げ局面となる。

  ブルームバーグの証券会社を対象とした調査によると、バンコク・ドゥシットの投資判断は「買い」20社、「ホールド」10社、「売り」1社。 12カ月目標株価のコンセンサスは28.39バーツと、28日の終値を5.1%上回っている。

原題:Medical Tourism, Aging Thais Create $13 Billion Hospital Empire(抜粋)

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