住友鉱、住友商:米アラスカ州の金鉱山を290億円で売却、豪企業に

  • 操業開始から10年以上が経過、資産入れ替えを図る
  • 住友鉱は金の持ち分生産で年間30トンの長期目標は変えず

住友金属鉱山住友商事は30日、共同で操業している米アラスカ州のポゴ金鉱山の全権益を売却すると発表した。2億6000万ドル(約290億円)でオーストラリアの金生産会社ノーザンスター・リソーシズに売却する。 

  ポゴ金鉱山の権益比率は住友鉱が85%、住友商が15%。売却の完了時期は10月中を予定している。1991年に探鉱を開始するなど住友鉱は開発段階から参加。2006年2月から操業を開始した。09年には現地企業から株式を買い取り、日本企業が100%出資する鉱山として操業していた。 

  一般的に金鉱山の操業期間は10年程度という。ポゴ金鉱山の昨年の金生産量は約8.4トン。操業から10年以上が経過しており、鉱山寿命を延ばすための施策を取るよりも、売却することで別の優良権益を取得した方が投資採算がいいと判断した。住友鉱・広報IR部の元木秀樹担当部長は、今期(19年3月期)業績への影響については精査中としているが、売却益が発生する見通しと語った。

  住友鉱は銅やニッケルと並んで金の持ち分生産の拡大を目指している。金価格は景気動向に影響を受けやすい銅やニッケルの価格との相関関係が低いことから、金の持ち分生産の拡大によって全体収益の安定化を図る狙い。

  ポゴ金鉱山の売却により、住友鉱が保有する操業中の金鉱山は鹿児島県の菱刈金鉱山のみとなる。金の持ち分生産量は年間15トンから同6ー7トン程度に減少する。年間生産量を長期的に30トンにまで引き上げる目標は変更しない。昨年には、21年の生産開始を予定するカナダの金鉱山の権益を約215億円で取得した。

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