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TOPIXが5日ぶり小反落、自動車や精密安い-米中懸念と高値警戒

更新日時
  • 米GDP上振れ材料に朝方は強含む場面も、日経平均は8日続伸
  • 1部売買代金は前日比3割増える、JPX日経400などリバランス

30日の東京株式相場は、TOPIXが小幅ながら5営業日ぶりに反落。米国と中国の2国間関係に不透明感が根強い上、急ピッチの上昇に対する警戒から午後にかけ売り圧力に押された。自動車や精密機器株が安く、銀行など金融株、電気・ガス株も軟調。

  TOPIXの終値は前日比0.46ポイント(0.03%)安の1739.14。一方、日経平均株価は21円28銭(0.1%)高の2万2869円50銭と8営業日続伸した。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、米国とカナダ、メキシコの北米自由貿易協定(NAFTA)の合意期待を背景に「日本も同様に折り合えるとの期待はあるが、経済への影響が大きい自動車関税の対応が不透明で、日本株には早々に利益確定の売りも出やすい」と指摘。また、「先物取引の投機的な動きが主導し、日経平均2万3000円の定着は難しくなっている」と言う。

東証内

Photographer: Junko Kimura/Bloomberg

  米商務省が29日に発表した4-6月(第2四半期)の実質国内総生産(GDP)改定値は、前期比年率4.2%増と速報値(4.1%増)から上方修正された。また、米国のトランプ大統領はNAFTA改定を巡るカナダとの協議が順調に進んでいるとし、両国が週内に合意する可能性があるとの楽観的な見方を示した。

  景気や通商協議の先行きを楽観視する買いでこの日の日本株は続伸して始まり、日経平均は朝方に一時183円(0.8%)高の2万3032円と5月21日以来の日中高値を更新。しかし、高値警戒感からの売りに徐々に押されると、TOPIXとともに一時マイナス圏に転落。午後もさえない動きとなった。

  丸三証券の服部誠常務執行役員は、「日経平均で2万3000円の攻防は手強い。買い手が少なく、2万2500円を挟んだレンジでの滞留が長かったため、大台に近づくと売り圧力がかかりやすい」と分析。みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は、「外資系中心に日経平均を使ったポジションで2万3000円を超えるとポジション的に損失が出る可能性があり、先物やオプション主導で売られた」とみていた。

  中国上海総合指数の下落もマイナス要因だ。トランプ米大統領は29日、北朝鮮の非核化に向けた協議が前進しなければ、韓国と日本との合同軍事演習を再開し、それはかつてない規模となり得るとツイッターで警告。これに先立ち、米朝協議は順調だが、中国がはるかに難しくしていると記者団に語るなど、中国との通商対立がエスカレートする可能性が警戒されている。三井住友AMの市川氏は、「米国による対中国製品2000億ドルへの追加関税が実施される可能性が高まってきており、市場は織り込み始めた。米中協議はハイテク分野の覇権争いで譲歩は難しく、時間がかかる」と話していた。

  • 東証1部33業種は精密機器、輸送用機器、電気・ガス、ゴム製品、不動産、鉄鋼、保険、銀行など17業種が下落、上昇はその他製品、鉱業、パルプ・紙、食料品、石油・石炭製品、空運、サービスなど16業種
  • 売買代金上位ではアステラス製薬やスズキ、リコー、SMC、丸紅、HOYAが安い半面、通訳デバイスの収益貢献が高まるといちよし経済研究所が指摘したソースネクストは大幅高、野村証券が目標株価を上げたユニ・チャームも高い
  • 東証1部の売買高は13億9935万株、売買代金は2兆6338億円、上昇銘柄数は1167、下落844、きょうはTOPIXとJPX日経400のパッシブ資金によるリバランス需要が大引け時点であり、代金は前日に比べ34%増えた
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