イタリア債トレーダー、次の嵐を見込みあの手この手

  • ポピュリスト政権が来月発表する予算が次のハードル
  • GDPの3%の財政赤字上限守らずEUと衝突する恐れ

イタリア国債市場は次の嵐に備えている。ポピュリスト政権誕生までの政治混迷が市場を揺さぶってから3カ月。投資家は次のハードルを凝視している。同政権が来月発表する初予算だ。

  欧州懐疑派の五つ星運動・同盟の連立政権が、国内総生産(GDP)の3%とする欧州連合(EU)の財政赤字上限を順守せず、EUと衝突するのではないかと懸念されている。

  このため、トレーダーらは国債先物を売る、EURIBOR(欧州銀行間取引金利)オプションを買うなど、あの手この手で5月下旬に起きたような市場メルトダウンに備えている。

  ファンド運用会社ウィズダムツリー・ヨーロッパの資本市場責任者、ジェーソン・ガスリー氏は、ヘッジファンドにとって「大きいのは先物で、もう一つはレポ取引だ」とし、「これがイタリア債でショートポジションを組む主な方法だ」と述べた。

ヘッジの手段は以下の通り。

イタリア債の先物を売る
  これが恐らく最も直接的なアプローチで、人気の高い手段の一つだ。流動性が比較的高いことから参入と撤退が容易。7月半ばにサルビーニ、ディマイオ両副首相とトリア財務相との予算を巡る対立が伝えられた時にも先物が売られた。

EURIBORのオプション
  欧州の証券の価格設定に使われる指標金利のEURIBORだが、予算発表後に期限を迎えるEURIBOR契約を売るオプションを購入しておけば、裏付けとなる証券が値下がりした際に利益が出る。

クーポン
  イタリアの債券でクーポンの低いものと高いもののスプレッド拡大を見込む取引も選択肢。これは事実上、高クーポン債の値下がりを見込むことになる。イタリアの信用力に疑問符が付いた場合に高クーポン債の方が大きく下落する。

クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)
  伝統的なCDSを使う方法がある。保有するイタリア債を保証するCDSを購入しておけば、悪いニュースに備えることができる。

原題:Italy Bond Traders Aren’t Going to Sit and Wait for Next Storm(抜粋)

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