超長期債下落、日銀オペ据え置きも減額観測くすぶる-10年取引不成立

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  • 新発20年債利回り一時0.615%、新発30年債利回り0.84%に上昇
  • ここから上は買えないムード強く、何があっても上値重い-岡三証

債券市場では超長期債相場が下落。日本銀行はこの日の国債買い入れオペを据え置いたものの、市場のボラティリティー(変動率)が再び低下する中、超長期ゾーンに対する減額観測が根強く、売り圧力が優勢だった。

  29日の現物債市場で新発30年物59回債利回りは0.84%と、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い水準で取引された。新発20年物の165回債利回りは0.5bp高い0.615%と23日以来の水準で取引を開始後、0.61%で推移した。

  一方、長期金利の指標となる新発10年物国債の351回債は午後3時時点で取引が成立しておらず、このまま取引が終了となると、7月4日以来の売買不成立となる。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「これだけ相場が膠着(こうちゃく)する中で、日銀が金利の変動幅を少し出していくことを目的とするならば、まず超長期ゾーンの買い入れを減らしてもおかしくない。9月のオペ運営方針で超長期ゾーンの買い入れレンジを動かすかどうかが目先のテーマになっている」と指摘した。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前日の米株高・債券安の流れを引き継ぎ、前日比4銭安の150円44銭で取引を開始。一時は150円41銭と、日中の取引ベースで20日以来の安値を付けた。結局は4銭安の150円44銭で引けた。
  
  28日の米株式相場は上昇。北米自由貿易協定(NAFTA)の前進が期待される中、S&P500種株価指数は3営業日連続で過去最高値を更新した。一方、米債相場は下落。米10年債利回りは前日比3bp高い2.88%で引けた。貿易摩擦の懸念後退に加えて、8月の米消費者信頼感指数が市場予想に反して上昇したことことも売り材料となった。

  岡三証の鈴木氏は、「米株が最高値を更新するなどややリスク回避が後退しているが、中国との問題が残るなど米国の通商問題に関してはバラ色とまではいかない。新たに現物債を売れるという状況でもなく、相場は上にも下にも動きにくい」と話した。

日銀買いオペ

  日銀はこの日午前の金融調節で、残存期間1年以下と10年超を対象とする国債買い入れオペを通知。買い入れ額は各ゾーンで前回から据え置かれた。応札倍率は1年以下と10年超25年以下が前回を下回った一方、25年超は上昇した。

  岡三証の鈴木氏は、オペの結果について「従来から比べれば超長期ゾーンが重い感がある」と指摘。「特に20年債利回りの0.6%割れはなかなか買い進めづらい面がある」と述べた。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧下さい。

新発国債利回り(午後3時時点)

前日比
2年債不成立
5年債不成立
10年債不成立
20年債0.610%横ばい
30年債0.840%+0.5bp
40年債不成立
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