ドル・円が小幅上昇、リスク選好で円売り先行-111円台前半

更新日時
  • 円は大半の主要通貨に対して下落、ユーロ・円は一時130円台乗せ
  • 米メキシコ貿易協定合意を好感、一方リスク回避のドル売りは一服

東京外国為替市場のドル・円相場は小幅上昇。米国とメキシコの貿易協定合意を好感してリスク選好ムードが広がる中、アジア株の上昇を背景にクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)中心に円売りが先行した。

  28日午後3時3分現在のドル・円は前日比0.1%高の1ドル=111円24銭。早朝に付けた111円01銭からじりじりと値を切り上げ、正午過ぎには111円36銭まで円安が進んだ。円は大半の主要通貨に対して下落。ユーロ・円相場は一時1ユーロ=130円05銭と今月2日以来のユーロ高・円安水準を付けた。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、リスク選好ムードの中、円もドルも売られやすいため、ドル・円は動きづらいが、「少しずつ貿易摩擦の落としどころが見え始めているということは、中長期的にはドル・円の上への原動力になる」と指摘。トルコ情勢が新興国通貨の全面急落などにつながるリスクもかなり後退しているとし、ドル・円は「111円台後半から112円を目指すような感じになりやすい」と語った。

  27日の米株式市場では米国とメキシコの貿易協定合意を好感し、S&P500種株価指数が前週末に続く過去最高値更新、ナスダック総合指数は史上初の8000超えとなった。28日のアジア株も中国株以外は上昇しており、日経平均株価は一時2カ月半ぶりに2万3000円台を回復する場面が見られた。

米メキシコ貿易協定に関する記事はこちらをご覧ください。

  鈴木氏は、米国とメキシコの貿易協定について、「中間選挙に向けて、支持を集めるための強硬姿勢で一方的な関税をかけながら、秋にかけてテーブルにつくというシナリオ」に沿った動きと指摘。「全面貿易戦争になったらドル・円は下ということだったので、その逆という意味ではドル・円もじりじりと上という感じになってきている」と話した。

  ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.1697ドルと今月1日以来のユーロ高・ドル安水準を付けた後、伸び悩んだ。CIBC証券金融商品部の春木康部長は、市場の基調としてはリスクオンで変わりはないが、「人民元も軟調に推移しており、今朝方にかけてのドル売りの動きに揺り戻しが出ている」と説明した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE