Photographer: John Taggart/

一部の米大手銀が地方債保有を縮小-法人減税で魅力低下

  • JPモルガンなど5行は上期に計160億ドル減らした
  • 1-6月期に最も減らしたのはステート・ストリート

一部の米大手銀行が州や市の債券への投資を引き続き縮小している。連邦政府の法人税率引き下げにより、企業の投資対象としての地方債の魅力が低下したためだ。

  米証券取引委員会(SEC)への四半期提出資料によると、JPモルガン・チェースやステート・ストリート、ウェルズ・ファーゴ、シティグループ、バンク・オブ・アメリカは今年上期に免税の地方債の保有を約160億ドル(約1兆7800億円)減らした。ファースト・リパブリック・バンクとバンク・オブ・ニューヨーク・メロンも投資を縮小させた。

  地方債の買い手第3位である銀行は、3兆8000億ドル規模の地方債市場で需要の重要な源泉の1つとなっている。しかし連邦政府が法人税率を引き下げたため、地方債の税制上のメリットが縮小し、銀行は2009年以来初めて地方債投資を減らした。連邦準備制度理事会(FRB)のデータで明らかになった。

  銀行の地方債保有の大幅縮小は1-3月(第1四半期)に始まり、ペースは落ちたものの4-6月(第2四半期)も続いた。バークレイズが8月10日付リポートで示した推定によると、銀行は4-6月期に約60億ドル減らした。1-3月期は158億ドルの縮小だった。

  銀行は低利回りの地方債からより魅力的な他の投資商品に資金をシフトさせていることから、こうした傾向は今後も続きそうだ。サンドラー・オニール・アンド・パートナーズの銀行アナリスト、スコット・シーファーズ氏は地方債保有の縮小は今年いっぱい続く可能性があると分析。「恐らくあと2四半期続くだろう。その後は、他の変化がなければ少し後から安定し始めると思われる」と説明した。

上期に各銀行が地方債保有を縮小させた規模は以下の通り。

  • ステート・ストリート:49億ドル
  • ウェルズ・ファーゴ:39億ドル
  • JPモルガン:35億ドル
  • シティグループ:20億ドル
  • バンク・オブ・アメリカ:15億ドル
  • ファースト・リパブリック:13億ドル

  一方、モルガン・スタンレーの上期の地方債保有額はほぼ横ばい。逆にゴールドマン・サックス・グループは1億8200万ドル、USバンクは4億1400万ドルそれぞれ増やした。

原題:Biggest U.S. Banks Slash Muni-Bond Holdings After Tax Cut (1)(抜粋)

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