超長期債が下落、流動性供給入札弱めで売り圧力-リスク選好も重し

更新日時
  • 新発30年債利回りは0.835%に上昇、2営業日ぶり水準
  • 10年0.09%付近で上値を買っていく雰囲気ではない-三菱UFJ信託

債券相場は超長期債を中心に下落した。この日に実施された超長期ゾーン対象の流動性供給入札が弱い結果となったことで売り圧力が掛かった。米国とメキシコの貿易協定合意を受けたリスク選好の動きも上値を抑える要因となった。

  28日の現物債市場で新発30年物59回債利回りは日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)高い0.835%と、2営業日ぶりの水準まで上昇。新発20年物の165回債利回りは0.5bp高い0.61%を付けた。長期金利の指標となる新発10年物国債の351回債利回りは0.5bp高い0.095%で推移。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部の鈴木秀雄課長は、相場について、「米国とメキシコの貿易関係で明るい材料が出ており、米金利の上昇を受けて円債も上値が重い展開になった。加えて流動性供給入札が弱めの結果だったので超長期債が午後に入って売られた」と説明した。「10年債利回りの0.09%付近や超長期ゾーンも20年債利回りの0.6%付近などでは上値を買っていく雰囲気ではない」と付け加えた。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は米長期金利上昇の流れを引き継ぎ、前日比3銭安の150円46銭で取引を開始。いったん150円49銭まで値を戻す場面もあったが、午後には流動性供給入札の結果を受けて150円44銭まで下落した。結局は1銭安の150円48銭で引けた。

  27日の米国債相場は下落。米10年国債利回りは前週末比4ベーシスポイント(bp)高い2.85%程度で引けた。一方、米株式相場は、S&P500種株価指数が前週末に続き過去最高値を更新するなどリスクオンの動きだった。

米メキシコ間の貿易協定合意についてはこちらをご覧ください。

流動性供給入札

  財務省はこの日、残存期間15.5年超39年未満を対象に流動性供給入札を実施した。結果は投資家需要の強弱を反映する応札倍率が2.26倍と、前回の同年限入札の3.13倍を下回った。最大利回り格差は0.005%、平均利回り格差はマイナス0.001%だった。

  野村証券の中島武信シニア金利ストラテジストは、「最大利回り格差が当社予想のマイナス0.3bp対比で弱めの結果になった」と指摘。「お盆以降、超長期ゾーンが海外主導でフラット化していたため、今日の入札では国内勢の需要が限定的とみられていた」と言う。

過去の流動性供給入札の結果はこちらをご覧下さい。

新発国債利回り(午後3時時点)

前日比
2年債不成立
5年債不成立
10年債0.095%+0.5bp
20年債0.610%+0.5bp
30年債0.835%+1.0bp
40年債不成立
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE