トヨタがウーバーに5億ドル投資、自動運転技術で

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  • トヨタはウーバーに5億ドル投資、自動運転技術で提携拡大
  • ソフバンクの目的は利益、トヨタとの提携は歓迎すべき-アナリスト
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

トヨタ自動車は新たな出資と自動運転車の路上走行計画を通じて、米ウーバー・テクノロジーズとの提携を拡大する。

  両社の27日の発表によると、トヨタは約5億ドル(約560億円)をウーバーに出資する。ウーバーの広報担当によると、同社の企業価値を760億ドルと評価するものだという。トヨタは、ウーバーの自動運転キットとトヨタの高度安全運転支援システムを搭載したミニバン「シエナ」を生産し、2021年にこの車両をウーバーのライドシェアネットワークに導入する。自動運転車両の運営や、第三者を含む運営会社についても検討していく予定。

  ウーバーのダラ・コスロシャヒCEOは、目標は自社ネットワークに「世界で最も安全な自動運転車を投入することであり、今回のトヨタとの合意はその実現に向けた大きな一歩」と文書でコメントした。また、トヨタの友山茂樹副社長は「トヨタがモビリティカンパニーへと変革する上で、重要なマイルストーンになる」と文書で述べた。

  自動車業界でライドシェアなど新しい移動提供サービスが急速に広がる中、トヨタは16年にウーバーと協業の検討を開始。さらに今年1月には中国の配車サービスの滴滴出行と次世代電気自動車「eパレット」でパートナーとなり、6月には東南アジアで拡大する配車サービス大手グラブに約1100億円出資するなど、今後のモビリティーサービスの構築に向けて提携を加速させている。

うまみはソフトバンクに

  一方、それらすべての会社にソフトバンクグループも出資している。ソフバンクは過去数年、ウーバーに出資し、ことし1月にはソフバンク率いる投資家連合が約8900億円相当の株を引き受け、筆頭株主となった。滴滴には17年5月に傘下の投資会社が20億ドルを出資している。また、14年にはグラブに出資している。

  ソフバンクを「携帯電話の会社ではない。情報革命の会社だ」と話す孫正義会長兼社長は、18年3月期の決算会見で、ライドシェアは「自動車産業を大きく、業界地図を丸ごと塗り替えてしまうくらい大きなインパクトを与える」と指摘。ウーバー、滴滴などで筆頭株主となっていることで「我々が世界で圧倒的、最大の交通機関になったというぐらいの状況ではないかと思う」と話した。

  トヨタの豊田章男社長も今年1月の米国でのイベントで、トヨタは「クルマ会社を超え、人々の様々な移動を助ける会社、モビリティ・カンパニーへと変革することを決意」したとし、「自動運転やカーシェアリングなど私たちが実現したい数多くのモビリティサービスの屋台骨となるのはプラットフォーム」だとして、同分野で他社との協業を積極的に進めている。

  SBI証券の遠藤功治アナリストは電話取材で、トヨタのウーバー出資について「特にどういうリターンが出るかわからない中、とりあえず参入していかなくてはということでやっている印象」と指摘。トヨタはウーバーとの協業を通して自動運転やシェアリングの知見や技術を得たい一方で、ソフバンクグループは純粋に利益が上がることを狙い投資しており、トヨタとウーバーが提携することはソフバンクグループとしては歓迎すべきこととの見方を示した。 

  トヨタとの提携でウーバーの価値は前回の投資から15%高まる。今年のより早い時期に投資家グループはウーバーの価値を620億ドルとみていた。

原題:Toyota Invests $500 Million in Uber for Self-Driving Tech (2)(抜粋)

(第2段落のウーバーの評価額を会社側の申し出により訂正します.)
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