ホールフーズ、アマゾン買収で一定の恩恵-トレーダーJから客奪う

  • プライム会員が値引き求めてホールフーズ店舗に向かう
  • ウォルマートはアマゾン・ショック克服ー店舗数が桁違いで競合せず

米アマゾン・ドット・コムによる自然食品スーパーマーケットチェーンのホールフーズ・マーケット買収が明らかになった後、株式市場ではクローガースプラウツ・ファーマーズ・マーケット、そしてウォルマートにろうばい売りが出された。電子商取引の巨人アマゾンがまた新たな業界をかく乱させるとの懸念からだった。その後、8000億ドル(約88兆8000億円)規模と言われる食品小売業界でアマゾンが一大勢力になるには数年を要するとの認識が広がり、従来型の食品小売り各社もなんとか持ちこたえている。

  それでも、アマゾン効果がホールフーズに好影響を与えている兆しはすでに見られる。スマートフォン利用者の位置データを追跡するセンス360によると、過去1年間では100余りの国内ホールフーズ店舗がスーパーマーケットのトレーダー・ジョーズ、ドラッグストアのウォルグリーン、ディスカウントストアのダラー・ツリーから買い物客を奪った。このデータは、アマゾンびいきの「プライム」有料会員の足を値引きによってホールフーズの店舗に向かわせことができる証左といえる。

サンフランシスコにあるトレーダー・ジョーズ店舗

David Paul Morris / Bloomberg

  業界ウオッチャーは当初、食料小売り各社がアマゾン進出で値下げを余儀なくされ、利益率が犠牲になると考えた。だがRBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、ウィリアム・カーク氏によれば、実際には食品価格上昇・利益拡大という逆の現象が起きた。ホールフーズは店舗数が約470というニッチな都市型のチェーンで、店舗数が桁違いに多く、店舗の大半が郊外に位置するウォルマートやクローガーとはほとんど重複がない。

ホールフーズでは、アマゾン「プライム」会員が受けられる割り引きがある

Dania Maxwell / Bloomberg

  ウォルマートもクローガーも当初のアマゾン・ショックから完全に立ち直った。食料小売市場で25%のシェアを握るウォルマートでは、食品売り上げの堅調で投資家が楽観的な見方を強めている。アマゾンのシェアは2%未満に過ぎない。アマゾンがもたらす脅威は、トレーダー・ジョーズや、地域展開するその他の都市型スーパーマーケットに対してより顕著だ。トレーダー・ジョーズはコメントを控えた。

原題:Amazon’s Whole Foods Is Starting to Steal Trader Joe’s Shoppers(抜粋)

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