トランプ政権の対中タカ派が攻勢を準備、通商協議が行き詰まる中

  • ライトハイザーUSTR代表やナバロNTC委員長らがハト派に勝利
  • タカ派は中国により大きな譲歩を求め圧力加えるとの見方

トランプ大統領とメラニア・トランプ氏

Photographer: Yuri Gripas/Bloomberg
Photographer: Yuri Gripas/Bloomberg

米中貿易摩擦は今後、一段と悪化しそうだ。この夏の間、リスクを検討したり警告を発してきたトランプ政権の対中タカ派がハト派を制し、秋に攻勢に出る見通しだ。

  先週ワシントンで開かれた米中次官級通商協議は、摩擦解消に向けた明確な進展がほとんど見らず、中国からの年間2000億ドル(約22兆3000億円)相当の輸入品への追加関税と中国の報復措置が現実味を増している。

  オバマ政権時代に財務省の中国駐在財務公使を務めたブルッキングズ研究所のデービッド・ダラー氏は、「われわれは向こう数カ月、貿易戦争の激化に直面する」と述べた。

  トランプ政権当局者は24日、ワシントンで日欧当局者と、中国の方針変更を促す方法について協議した。多くのアナリストによれば、こうした協議も含め中国への対処に関する議論は米政権の対中タカ派の勝利となった。

  ワシントンの戦略国際問題研究所(CSIS)の中国専門家、スコット・ケネディ氏は、タカ派の勝利がこのところの米国の要求の変化に反映されていると指摘した。

  ムニューシン財務長官とロス商務長官が代表団を率いて今年5月に訪中した際、優先事項の1つは、対中貿易赤字縮小のため米国産の大豆や液化天然ガス(LNG)などの購入拡大を中国側に約束させることだった。

  それから数カ月が経過し、トランプ政権はより大きな目標を掲げるようになった。現在、米国は産業補助金や知的財産権侵害の取りやめなど、ライトハイザー通商代表部(USTR)代表やナバロ国家通商会議(NTC)委員長らタカ派が主張してきた中国政策の長期的な構造的変更を求めている。

  ただホワイトハウスのタカ派とハト派の争いが決着したわけではない。ケネディ氏によると、タカ派はサプライチェーンをアジアから米国に戻すことを目指し、両国経済の絡み合った関係を長期的に解消するという一段と意欲的なアジェンダを見据えている。

原題:Trump’s China Hawks Prepare to Swoop as Trade Talks Go Nowhere(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE