Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日本株は続伸へ、米景気堅調と緩やかな利上げ継続

更新日時
  • 米コア資本財受注が伸びる、FRB議長は漸進的正常化が適切と発言
  • 安倍首相が自民総裁選へ出馬表明、市場は再選シナリオが基本線

27日の東京株式相場は続伸し、日経平均株価は2カ月ぶりの高値。米国の堅調な経済統計、連邦準備制度理事会(FRB)議長が穏当な利上げ見通しを示し、リスク選好の買いが広がった。電機や機械、自動車など輸出株中心に化学など素材株、石油や非鉄金属など資源株が幅広く高い。

  TOPIXの終値は前週末比19.75ポイント(1.2%)高の1728.95と続伸。日経平均は197円87銭(0.9%)高の2万2799円64銭と4月19日以来の5営業日続伸となった。日経平均は6月15日以来の高値水準を回復。
  
  アストマックス投信投資顧問の山田拓也執行役員は、「米国の過度な利上げ懸念が後退し、良好な経済や企業業績の好調持続なども手伝って米国株が最高値を更新、さすがに周回遅れの日本株にも好影響が及んだ」と言う。米国で今までと同様の金融政策が続くとの見通しが示されたことで「堅調な景気が続き、世界経済をけん引することが期待され、日本企業にとってもプラスに働く」との見方も示した。

東証前の歩行者

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  24日に発表された7月の米耐久財受注は、航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注が前月比1.4%増と市場予想の0.5%増を上回った。また、パウエルFRB議長はジャクソンホールでの講演で、景気拡大に向けたファンダメンタルズは力強く、利上げ継続の論拠を裏付けていると指摘。その上で、「現在の漸進的な正常化プロセスは引き続き適切だと考える」と述べた。

  東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「米コア資本財受注が予想以上に伸び、設備投資が拡大する可能性」に言及。パウエル議長の講演も「米国は景気が良好な中でもインフレリスクが小さく、利上げ加速はない。株式市場にとって居心地の良い状況」と話した。
 
  S&P500種株価指数が0.6%高の2874.69、ナスダック総合指数が0.9%高の7945.98とそろって最高値を更新した前週末の米国株の流れを受け、週明けの日本株は買い先行で開始。日経平均は一時236円高の2万2838円まで上げ幅を広げた。中国の国家統計局が発表した7月の工業利益が前年同月比16.2%増の5151億元(約8兆4000億円)と、大幅に増加したことも投資家心理面でプラスに働いた。

  このほか、安倍晋三首相は26日に自民党総裁選への立候補を表明。総裁選には石破茂元幹事長が出馬表明しており、6年ぶりの選挙戦となる。アストマックスの山田氏は、「マーケットでは首相が出馬して再選が基本的な考え方で、特に海外投資家からの信任度が高いことからも株式相場の安心感につながった」とみていた。

  きょうのドル・円は午前終盤に一時1ドル=110円94銭まで円が強含んだが、午後は再度111円台に戻すなど円高の勢いは限定的。また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒井誠治シニア投資ストラテジストは、「日経平均のPER13倍台は割安な水準。リーマンショックが起きた08年以降の平均は14倍台、アベノミクス以降でも14-15倍台でここ数年にない状況」としている。

  • 東証1部33業種は非鉄金属、石油・石炭製品、電機、化学、機械、繊維、機械、不動産、輸送用機器など30業種が上昇、非鉄や石油は海外銅、原油先物の上昇がプラス材料視された、下落は空運、海運、鉱業の3業種
  • 売買代金上位では、JPモルガン証券がハイエンド積層セラミックコンデンサー(MLCC)のタイトな需給が続く可能性から押し目買いの好機とした村田製作所や太陽誘電が高い、大和証券が目標株価を上げた東海カーボンも上昇、これに対しKDDIやシャープ、エーザイ、第一三共は下げた
  • 東証1部の売買高は10億4583万株、売買代金は1兆8434億円、代金は7営業日連続で2兆円割れ、値上がり銘柄数は1767、値下がりは273
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