8月24日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドルが下落、FRB議長の講演後に下げ幅拡大

  24日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。経済成長とインフレに関するパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言や、中国金融当局が人民元の下支えに動く兆候を受け、ブルームバーグのドル指数は下げ幅を拡大した。

  パウエル議長は講演で、インフレが2%超に加速する明確な兆候はないとし、インフレ期待が非常に大きく上昇ないし低下した場合、連邦公開市場委員会(FOMC)は「何でもやる」と述べた。一方、経済過熱のリスクはまだ高くないようだとし、漸進的な利上げが適切となる公算が大きいとの見方を示した。

  ニューヨーク時間午後4時30分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.5%低下し、1週間ぶりの大幅な下げ。週間ベースでは0.6%下げた。ドルは対円で0.1%下げて1ドル=111円22銭、対ユーロでは0.7%安の1ユーロ=1.1623ドル。

  予定されていたポンペオ国務長官の北朝鮮訪問をトランプ米大統領が中止したと伝わった後、ドルは円に対し一時1ドル=111円11銭で日中安値を付けた。訪問中止についてトランプ大統領は、朝鮮半島の非核化を目指した協議に「十分な進展」が見られないためだとした。

欧州時間の取引

  パウエルFRB議長の講演を控え、ブルームバーグのドル指数が反落。オーストラリア・ドルは上昇し、米ドルに対しては一時0.6%高となった。オーストラリア与党自由党の党首選でモリソン財務相が勝利し、政治を巡る不安感が拭われた。
原題:Dollar Tumbles, Capping Worst Week Since Early July: Inside G-10(抜粋)
Dollar Drops Before Powell as Aussie Shorts Unwound: Inside G-10(抜粋)

◎米国株・国債・商品:S&P500種が最高値-FRB議長講演で

  24日の米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は1月に記録した従来の最高値を上回った。1月に高値を付けて以降、一時は大きく下げたが、景気拡大や企業の利益増加を手掛かりに相場は回復してきた。  

  • 米国株は上昇、S&P500種は最高値-FRB議長講演受け
  • 米国債は上昇、10年債利回り2.81%
  • NY原油は反発、週間では2カ月ぶりの上昇
  • NY金は5カ月で最大の上げ、FRB議長講演はハト派寄りとの見方

  S&P500種は週間ベースで2週続伸。この日は米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利上げペースを加速させる考えがないことを示唆したため値上がりした。一方でドルは下落した。パウエル議長は「力強い経済が継続するとみる十分な根拠がある」とし、「現在の漸進的な正常化プロセスは引き続き適切だと考える」と加えた。さらに、景気「過熱のリスクは高まっていないようだ」とも述べた。

  S&P500種株価指数は前日比0.6%高の2874.69。ダウ工業株30種平均は133.37ドル(0.5%)上げて25790.35ドル。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時50分現在、10年債利回りが1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.81%。

  ニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は反発。週間では2カ月ぶりの上昇となった。北海の油田でのストライキや米国による対イラン制裁で供給が減少するとの懸念が広がった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は89セント(1.3%)上昇の1バレル=68.72ドル。ロンドンICEの北海ブレント10月限は1.09ドル高い75.82ドル。

  ニューヨーク金先物相場は上昇。5カ月で最大の上げとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、漸進的な利上げの維持を示唆したことが背景にある。ABNアムロの為替・金属ストラテジスト、ジョルジェット・ブーレ氏は電子メールで、「パウエル議長の講演はややハト派寄りと捉えられた」ことで金の妙味が高まったと指摘した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は1.6%高の1オンス=1213.30ドル。

  フォート・ピット・キャピタル・グループのシニア・ポートフォリオ・マネジャー、キム・フォレスト氏はパウエル議長の講演について、「インフレと比較して、利上げに関しては軽く触れる程度にとどめる必要性があることをパウエル議長は理解しているようだ」と指摘。「グリーンスパン式の過度な引き締めに動くようには聞こえない。現在はインフレが恐らく最も重要な事項だということを理解している。だが景気回復、力強い成長を止めたくはない。パウエル議長は判断をデータに委ねるだろう」と加えた。
原題:Stocks Rise to Record, Dollar Falls on Dovish Fed: Markets Wrap(抜粋)
Oil Rises on Supply Risks After Longest Losing Run Since 2015(抜粋)
Dovish Powell Read Gives Beleaguered Gold a New Lease on Life(抜粋)

◎欧州債:イタリア債はベアフラット化、サルビーニ副首相の発言響く

  24日の欧州債市場では、イタリア国内の政治的な発言が響き同国債がベアフラット化。ドイツ債はパウエルFRB議長の講演後に下げ幅を縮小した。

  イタリア債は朝方上げていたが、サルビーニ副首相が移民負担の共有がされないならEUの分担金を支払わないと発言し、相場は上げを失った。イタリアとEU他国との移民負担共有を巡る話し合いが決裂した後、イタリア債先物は123.16で日中安値を付けた。

  来週はイタリアとドイツが入札を予定、インフレ統計が注目される。ドイツ10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.35%、スペイン10年債利回りは2bp上昇の1.39%、イタリア10年債利回りは5bp上昇の3.14%。
原題:BTPs Bear Flatten, Bunds Pare Losses; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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