中国の家計部門にパニック見られず-元安再燃もドル買い鈍く

  • ドル買い意欲示す指標は7月に90%へ低下-16年1月は140%
  • 大きなパニックなく緩やかに元安と予想-スタンダードチャータード
Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg
Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg

中国人民元は先週、対ドルで1年7カ月ぶりの安値まで下げたが、2015年の事実上の元切り下げ後とは違い、中国の個人投資家や家計部門にドルを積極的に買う動きは乏しい。ブルームバーグの集計データが示した。

  今年3月末以降、人民元はアジア通貨でも下げが目立っているが、元切り下げ後の資本流出に見られたパニックのような兆しはない。中国当局のデータによると、個人投資家によるドル保有も当時に比べれば勢いが鈍く、7月の銀行の外貨預金は昨年8月以来の大幅減少となった。

  スタンダードチャータードのアジア外為ストラテジストの張敬勤氏(香港在勤)は「投資家は元相場が数年前に比べてずっと安定しているとみている。外貨を持っていても中国本土で購入できる高い利回り商品は多くなく、今ドルを買う動機は乏しい」と指摘。「貿易戦争を巡る先行き不透明感は残り、元相場は大きなパニックを起こすことなく緩やかに下落していくだろう」とコメントした。

  ブルームバーグが集計したデータによれば、家計部門のドル買い意欲を示す指標は先月、90%に低下。16年1月には過去最高の140%を付けていた。100%を上回ると、投資家が海外旅行などでの支払いに通常必要となる水準よりも多く外貨を手に入れていることを示唆する。別の指標では今年は人民元の購入に対する関心が17年終盤に比べて強くなっている。

原題:Chinese Households Shrug Off Depreciation Fears to Embrace Yuan(抜粋)

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