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日本株は上昇、サービスや医薬品など内需好業績株高い-指数買いも

更新日時
  • 企業業績の上振れ期待根強い、為替は1ドル=111円40銭台と円安
  • リクルトHやエムスリーなど内需グロース株に見直し買い

24日の東京株式相場は上昇。為替市場の円安や中国株堅調で相場の先行き警戒がやや後退する中、サービスや医薬品、情報・通信など海外情勢の影響を受けにくい内需関連株中心に買われた。

  TOPIXの終値は前日比10.98ポイント(0.6%)高の1709.20と反発し、終値では14日以来の1700ポイント回復、日経平均株価は同190円95銭(0.9%)高の2万2601円77銭と4日続伸。

東証内

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  りそな銀行の戸田浩司チーフ・ファンド・マネジャーは「指数主導の上昇で、為替と連動してプログラム的な指数買いが入っているようだ」と指摘。さらに「内需グロース株や小型株を今月中に売らなければならないような売り圧力がピークを越えた。ファンダメンタルズが変わらない中で需給要因から売られた割安な好業績銘柄もある」と述べた。

  市場では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が24日にワイオミング州ジャクソンホールでカンザスシティー連銀が開く年次シンポジウムで行う講演が注目されている。同連銀のジョージ総裁は、トランプ大統領の批判が米金融当局に影響することはなく、年内もう2回の利上げが望ましいと話した。米金利上昇期待で為替市場ではドルが買われ、きょうのドル・円相場は1ドル=111円30ー40銭台と、東京株式市場の昨日終値時点の110円88銭から円安に振れた。

  円安による業績期待を反映する格好で、きょうの日本株市場では日経平均中心に先物買いが膨らみ、指数影響度が大きいソフトバンクグループやファーストリテイリングが上昇。安く始まった中国上海総合指数が切り返した午後は一段高となった。東証1部売買代金上位では、リクルートホールディングスやエムスリー、スタートトゥデイ、セコムなど内需グロース株の上げが目立った。

  大和証券投資情報部の石黒英之シニアストラテジストは「米国では利上げに耐えうる経済指標が出ており、パウエルFRB議長は粛々と利上げを行っていくと話すだろう。しばらく利上げスタンスを維持するため、為替相場が一気に円高に振れる状況ではない」と語る。主要輸出企業の今期想定為替は1ドル=105円が多く、「現状では6円ほど計画に対してのりしろがある。1円の円安は経常利益を0.43%押し上げるため、上期決算発表時に通期計画が上方修正されるとの期待がある」と言う。業績期待を背景に日経平均はチャート上の重要な節目を突破、短期的には一段高が期待できると同氏はみる。

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  もっとも、売買代金はきょうも低水準。米国と中国の貿易協議は23日、大きな進展がないまま2日間の討議を終えた。今週は米中絡みでのイベントが相次いだが、終わってみると「期待もショックも無かった。米中貿易摩擦による本当の影響が見えない中で、多くの投資家は決め打ち的に大きなリスクを取りにくい。抜本的に何かが変わったというような楽観的なムードはまだない」と、りそな銀の戸田氏は話していた。

  • 東証1部売買高は9億8377万株、売買代金は1兆7634億円と6営業日連続で2兆円割れ
  • 値上がり銘柄数は1497、値下がりは515
  • 東証1部33業種は26業種が上昇、ゴールドマン・サックス証券が23日の総務省情報通信審議会では具体的な値下げに言及がなかったとした情報・通信のほか、パルプ・紙やサービス、医薬品、小売、陸運が上昇率上位
  • ひも付き価格の値下げ報道が懸念された鉄鋼、ロンドン金属取引所(LME)の銅相場下落が響いた非鉄金属のほか、機械、輸送用機器など7業種は下落
  • 売買代金上位では、中期経営計画で示した連結営業利益の目標達成時期を前倒しすると報じられたエーザイが高い
  • メリルリンチ日本証券が格下げしたコマツ、既存店売上高が4カ月連続で前年実績を下回ったしまむらは安い
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