トランプ大統領の苦境、新興市場が災難受ける可能性-運用大手2社

  • JPモルガンとブラックロック、米外交政策が攻撃性増す恐れ
  • 新興市場オーバーウエート、弾劾に「不安の少ないヘッジではない」

トランプ米大統領の苦境でしわ寄せが新興市場に及ぶ恐れがあると、資産運用の世界的大手数社が指摘する。

  法的にも政治的にも見通しが厳しさを増す中で、トランプ大統領は外国をやり玉に挙げ国内の問題から目をそらせようとする戦略を突き進める公算が大きいと、JPモルガン・チェースのクロスアセット・ファンダメンタル戦略部門責任者、ジョン・ノーマンド氏は述べた。これにより大統領は2000億ドル(約22兆2440億円)相当の中国からの輸入品に追加関税を賦課する取り組みをエスカレートさせたり、その他の措置に打って出たりする可能性があるという。

  ノーマンド氏は23日のリポートで、「複雑な弾劾手続きに対し、新興市場全般をオーバーウエートするのは不安の少ないヘッジではない」と記述。自身は中期的な値ごろ感から新興市場を「小幅にオーバーウエート」していると明らかにした。

  トランプ大統領は国内の問題が注目されると、外国に繰り返し矛先を向けてきた。米大統領選へのロシア介入疑惑や口止め料支払いを巡る捜査が進んだ過去数カ月、ホワイトハウスはベネズエラやトルコなどの国々に相次いで制裁を科し、中国との貿易紛争も激化した。

  ブラックロックののマネーマネジャー、パブロ・ゴールドバーグ氏は「トランプ氏の行動の背景にある動機は時に理解しがたいが、世界に対して厳しい姿勢を取ることは同氏の米国第一主義と相性が良く、同氏の選挙民にも受けがいい」と分析。国際金融協会(IIF)のシニアディレクター、ソニア・ギブズ氏は、トランプ大統領が弾劾された場合に大統領職を継承する順位が第一位のペンス副大統領は米国の通商・外交政策に「はるかに高い確実性」をもたらすだろうとし、当然ながら新興市場にとっては良好な環境になるとの見方を示した。

原題:JPMorgan, BlackRock Say Troubled Trump May Hit Emerging Markets(抜粋)

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