ドル・円が上昇、豪政権不安から豪ドル安主導でドル買われる

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  • 朝方の110円半ばから午後に110円93銭と4営業日ぶり水準まで上昇
  • ドル・円は50日移動平均線位置する111円近辺が戻りめど-CIBC

東京外国為替市場のドル・円相場は上昇。党首選後のオーストラリア政権の混乱を嫌気した豪ドル売りがドル高を促し、ドル・円を押し上げた。

  ドル・円相場は23日午後3時半現在、前日比0.3%高の1ドル=110円84銭。豪政権リスクの高まりを背景に、豪ドルが対ドルで一時0.9%安の1豪ドル=0.7283ドルまで下落。豪ドル安主導でドルが主要通貨に対して全面高となる中、ドル・円は朝方の110円半ばから午後には一時110円93銭と4営業日ぶりの水準まで上昇した。

  CIBC証券金融商品部の春木康部長は、ドルの上昇について「豪政権不安をきっかけにした豪ドル安がけん引している。ドルインデックスが50日移動平均線で下げ止まるなど、ドルの調整売りが一巡したかどうかというところで、豪ドル安がドルを押し上げた」と指摘。ドル・円についても「豪ドル発のドルの全般的な上昇が押し上げた」との見方を示した。

  ターンブル豪首相は21日の与党・自由党の党首選で勝利したものの、政府内で亀裂が拡大。党首選を受けて内相を辞任したダットン氏に続き、主要閣僚3名が23日に辞任を表明し、再び党首選を実施するための臨時会合を要求する声が与党内で高まっている。首相は党首交代を求めるダットン氏が十分な支持を確保したと証明できた場合のみ退陣すると述べ、抵抗を続ける姿勢を示した。

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  CIBCの春木氏は、ドル・円について「目先はトランプ大統領の弁護士問題や貿易問題がドルの重しになるとみられ、短期勢中心にドル・円の戻りを売りたい意欲は強い」と指摘。その上で、50日移動平均線が位置する111円近辺が上値のめどとして意識されそうだとの見方を示した。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は、110円台後半で本邦輸入企業のドル買いが観測され、「ドル・円の底打ち感が意識されている」と説明。ただ、「週末にかけて米中貿易協議やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演があり、ドルロングにはなりづらい。特にトランプ大統領の利上げ批判が腰を据えてドルを買うのをためらわせている」とし、111円からの上値余地は限定的とみている。

  パウエルFRB議長は24日、ワイオミング州ジャクソンホールで行われるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムで講演する。

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