Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

貿易戦争、次の節目は?-米中の重要イベントから転換点を探る

  • 今週の次官級協議で具体的な合意は期待できないとの見方
  • APECやG20の他、国際輸入博覧会なども転機となるか
Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

中国と米国は今週、通商協議を再開する。両国は5月にいったん合意していたが、その後、暗礁に乗り上げていた。今回はその後の空白を埋める動きとなる。

  協議と同じタイミングで、両国はそれぞれ23日から相手国の製品160億ドル(約1兆7700億円)相当に追加関税を賦課する予定。トランプ米大統領はさらなる関税措置を表明しており、貿易を巡る両国の膠着(こうちゃく)状態は来年以降も続く可能性がある。

  こうした中、既に開催が決まっているイベントにあらためて注目が集まっている。11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、トランプ大統領と中国の習近平国家主席の会談が設定される可能性もある。

  両国の現状打破につながり得る年内の主要イベント、および予定されている関税措置は以下の通り。

通商協議

  王受文商務次官が率いる中国の代表団が今週ワシントンを訪れ、マルパス財務次官(国際問題担当)ら米当局者と協議を行う。両国ともに詳細な情報は開示していないが、今回の次官級協議で何らかの具体的な合意が得られることにエコノミストは懐疑的だ。

160億ドル

  米中はそれぞれ23日に相手国製品160億ドル相当への関税措置を発動する予定。トランプ政権は先月既に、中国製品340億ドル相当に追加関税を賦課し、中国もすぐさま同等の報復措置を講じた。中国は当初のリストを修正し、石炭や医療機器、自動車、バスなど数百品目の米製品を新たに関税対象に加えた。米国が公表した対中関税対象リストにはオートバイや蒸気タービン、鉄道車両などが含まれている。

2000億ドル

  米国は中国製品2000億ドル相当に最大25%の関税をかける案について、20日から6日間の日程で公聴会を開いている。パブリックコメント期間が終了する9月6日の後に実施に移される可能性がある。中国は米国からの輸入品600億ドル相当に関税を賦課する対抗措置を表明済み。

4中総会

  中国共産党は今秋、中央委員会第4回総会(4中総会)を開催する公算が大きい。2013年11月の3中総会のように、伝統的にこの時期の総会では経済問題と改革に関する議題が重点的に話し合われる。だが、習主席(党総書記)が慣習を破る可能性はある。共産党は今年2月、全国人民代表大会(全人代)を前に3中総会を開くという異例の日程を組み、人事や政府機構の再編について議論した。

国際輸入博覧会

  中国は11月5-10日に上海で第1回国際輸入博覧会を開催し、習主席がこの場で演説を行うとみられている。中国は内需を満たし、貿易黒字を減らすため、米国を含む世界各国・地域からの輸入を拡大する意向を繰り返し表明してきている。

APEC

  APEC首脳会議は11月、パプアニューギニアの首都ポートモレスビーで開催される。この場で、習主席とトランプ大統領が今年初の会談を行う可能性がある。

G20

  APEC前に両国当局者が合意内容を詰められなかったら、11月30日-12月1日にアルゼンチンで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議が、米中首脳会談の次の機会だ。両首脳は昨年7月のG20では会談の機会を持った。

原題:What’s Next in the Trade War? Key U.S.-China Events to Watch For(抜粋)

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