トランプ政権、石炭火力発電所CO2排出規制の大幅緩和案公表

  • オバマ前政権が遺した気候変動対策を巻き戻す動き
  • EPAの提案は各州に独自の排出量削減計画を策定する裁量与える

トランプ米大統領は21日、石炭火力発電所に対する二酸化炭素(CO2)排出量規制を劇的に緩和する計画を発表した。規制負担の大部分を州政府にシフトする内容で、オバマ前政権が遺(のこ)した気候変動対策を巻き戻す動きとなる。

  米環境保護局(EPA)が提案した「アフォーダブル・クリーン・エナジー」と呼ぶ計画は、米国のエネルギーミックスを広範囲に変えるオバマ政権時代の「クリーン・パワー・プラン」の代替として、各発電所での排出量規制を緩和する。施設の効率化を通じて成し遂げられる改善の想定に基づき排出ガイドラインを設定し、各州に施設のCO2排出量削減計画を策定する裁量を与える。

  EPAによると、同案によりCO2排出量は、オバマ政権時代のプランなしで想定された水準よりも最大1.5%抑制する可能性があるという。
  
  今回の提案は、石炭産業の復活と鉱業の雇用回復を目指すトランプ大統領の選挙公約実現に向けた最新の取り組み。米国のエネルギーミックスが劇的に変化したり、石炭の国内需要を大幅に促進したりする可能性は低いものの、業界関係者は連邦政府の規制の行き過ぎを抑制し、公平な競争を促すとして歓迎した。

  トランプ大統領が21日、石炭生産で全米2位のウエストバージニア州で選挙遊説を予定する中、環境保護主義者やオバマ政権下でプラン策定に当たった関係者らはトランプ政権の提案について、政治的な迎合と冷笑。気候変動問題への国際的取り組みから米国が撤退することを象徴する動きだと批判した。

原題:Trump Proposes Unwinding Obama’s Coal-Plant Pollution Curbs (2)(抜粋)

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