Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

中国に関税以外の選択肢-貿易摩擦でスターバックスやナイキ標的も

  • 中国は昨年THAAD問題で韓国企業に報復-小売店や工場稼働停止
  • 米企業が代償払う恐れ-中国は主要サプライヤーで最大の成長市場

トランプ米大統領は貿易戦争は簡単に勝てると豪語しているが、米企業経営者がその見方に同意できなくても無理はないかもしれない。中国が昨年、韓国企業に対して取った措置を振り返れば、スターバックスに対する不買運動やナイキの工場操業停止などが想像できるからだ。

  中国は米国による全ての追加関税に報復する方針を示している。トランプ政権が2000億ドル(約22兆円)相当の中国からの輸入品にさらなる関税を賦課する計画を実行に移した場合、中国側は600億ドル相当の米製品に追加関税を課すと表明済み。だが、反撃するには関税だけでは足りず、中国はそれ以外での報復が必要になっている。

  中国は昨年、米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備を受けて同国企業が運営する小売店や工場の稼働を停止させたほか、不買運動も後押しした。今回も同様の戦略を採用することになれば、多くの米ブランドは高い代償を払うことになる。中国は不可欠な製品サプライヤーであり、多くの米企業にとって最大の成長市場でもあるからだ。

ナイキ

  中国は昨年、国営テレビの番組で虚偽広告を流したとしてナイキを批判し、同社をたたくこともいとわない姿勢を示した。競争が激しい米国で苦戦する中、中国での着実な成長は業績の安定材料で、同社にとってこれは気がかりだ。この1年の中国売上高は21%増の51億3000万ドルと、売上高全体の14%を占めるまでになっている。一方、北米の売上高は約2%減少。中国は主要サプライヤーでもあり、同社製品の5分の1程度を生産している。

スターバックス

  スターバックスは米国と中国を主要市場と位置付けている。中国の昨年の既存店売上高が7%増となり、中国は「抜きん出ている」とケビン・ジョンソン最高経営責任者(CEO)は評価した。スターバックスは年600店の出店ペースを続け、2022年までに6000店とする計画で力強さが続くと見込んでいる。だが、中国で弱さを示す兆しが既に表れており、直近の四半期では既存店売上高が2%減少した。

  スターバックスの中国店舗は大半が直営店となっており、他の米外食チェーンに比べて対中エクスポージャーは大きい。しかし、同社は良い雇用主と理解されているほか、創業者のハワード・シュルツ氏も公のイベントに参加するため、頻繁に同地域を訪れており、反発から守られる可能性はある。

マクドナルド

  世界最大の外食チェーン、マクドナルドは約30年前に中国に進出。今では2600店前後を展開している。同社は昨年、中国部門を17億ドルで国有企業を含む投資家グループに売却し、中国へのエクスポージャーを減らした。

  だが、マクドナルドは引き続き株式20%を保有しており、貴重な増収源であることに変わりはない。新オーナーは今後5年で店舗数をほぼ倍増させる計画だが、この数カ月で来店数が減少しており、同事業は減速気味となっている。

原題:Starbucks Boycott? China Holds Trade War Leverage (Correct)(抜粋)

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