パウエル議長巡るトランプ氏発言、毎度のこと-キャメロン・クライズ

  • 市場巡る大統領の見方、短期間で著しく変化-インパクト一時的
  • 大統領はつい先週、ドルへの需要について誇らしげに語ったばかり

トランプ米大統領がパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の利上げ路線に不満を漏らしたとの最新報道は、それほど驚くべきものでない。大統領が遅かれ早かれ自身の周囲の人物は事実上誰でも批判の的とするのはほぼ確実と考えられるためだ。

  大統領がFRB議長について不平をいうのが理想的でないのは明白だが、トランプ氏はある意味、数週間前にこのタブーを破っており、思いがけない発言であった場合に比べ、衝撃度はさほど大きくない。

  本当に重要な問題は、パウエル議長率いる金融当局が大統領からの圧力に屈するかどうかだ。市場はそうなる事態をある程度織り込んでいる。来年の米利上げ幅見通しについて、金融当局のドット・プロット(金利予測分布図)は中央値で75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)としているのに対し、市場の予想はわずか35bpだからだ。

  これは同時に、タイトなドルの流動性や米景気の将来的な減速の見通しが突き付けるリスクを反映したものだ。さらに、大統領はつい先週、「大切なドル」への需要について誇らしげに語ったばかりでもある。

  ここで推察されるのは、一連の発言のインパクトは一時的なものにとどまるということだろう。結局、金融市場を巡る大統領の見方はアイルランドの天候のようなものになりがちだ。たった今、目にするものが気に入らなくても、数分待つだけで全く違った状況となる。

原題:Trump’s Fed Comments Are Par For The Course(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE