TOPIX続落、円高や米金利低下で輸出や銀行安い-通信大幅安

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  • ドル・円は一時1ドル=109円70銭台、米大統領が利上げに不満観測
  • 菅官房長官発言で通信が午後下げる、中国株上昇で日経平均は反発

21日の東京株式相場はTOPIXが続落。トランプ米大統領が利上げに不満を漏らしたとの観測から為替市場で円高が進み、電機など輸出関連が下落。米金利低下から銀行や保険も安く、通信料金の下落懸念から情報・通信が業種別値下がり率1位。

  TOPIXの終値は前日比6.73ポイント(0.4%)安の1685.42、日経平均株価は20円73銭(0.1%)高の2万2219円73銭と反発。

東証内

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  三井住友アセットマネジメントの金本直樹シニアファンドマネジャーは「国内の新規材料に乏しい中、海外では米中通商問題など材料が目白押しで、動けない投資家が多い」と語る。今週から米中貿易交渉が始まるものの、「市場は交渉は簡単ではないと考えている。米中間選挙までは不透明感が拭えないというのがコンセンサス」だと付け加えた。

  きょうの為替市場でドル・円相場は一時1ドル=109円70銭台と、東京株式市場の20日終値時点110円59銭に比べてドル安・円高に振れた。トランプ米大統領はパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長について、低金利政策をとると見込んでいたが逆に金利を引き上げていると、資金集めのイベントで不満を漏らした。出席者が明らかにした。20日の米10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.82%と、7月6日以来の低水準。

  SMBC日興証券投資情報部の松野利彦氏は「国のトップが金融政策に影響を与えようとしている点でトランプ大統領もトルコのエルドアン大統領と同じ」とした上で、「世界経済にピークアウト感が出るなど、米利上げペースがマーケットが認識していた通りで良いのか懸念が出ているだけに、マーケットは反応しやすい」と述べた。

  一方、中国上海総合指数が大幅高となるとともに、午後は先物主導で指数がプラスに浮上した。ただ、TOPIXは通信株の下げが響き再度下落に転じて終えた。対中関税案に関する3回目の米公聴会が20日から6日間の予定で始まり、証言する米企業経営者や業界団体代表のほとんどが追加関税に反対を表明する見込み。今週はワシントンで約2カ月ぶりに米中公式協議が開かれ、王受文商務次官とマルパス米財務次官(国際問題担当)が交渉する予定だ。

  アイザワ証券投資顧問部の三井郁男ファンドマネジャーは「通商問題によって景気が大きく加速して企業収益をけん引していく形がみえない」としながらも、「TOPIXの1年先PERは13倍半ばとアベノミクス以降のレンジの下限。ここからショートして利益を出せるバリュエーションではない」と語る。今週の米中交渉はあまり進展が期待されていないとし、「今後の日程を意識した話や落としどころのたたき台が出てくるようならマーケットにプラス」と予想していた。

  • 東証1部33業種では情報・通信、サービス、卸売、ゴム製品、保険、非鉄金属、銀行など24業種が下落、情報・通信については菅官房長官が講演で、日本の携帯電話料金は4割程度下げる余地があると発言したと共同通信が伝えて売られた
  • 医薬品やパルプ・紙、証券・商品先物取引、化学、その他金融など9業種は上昇
  • 売買代金上位ではKDDIやNTTドコモ、楽天、三菱商事が安い
  • 東海カーボン、安川電機、テルモ、コーセー、クレディ・スイス証券が格上げしたレーザーテックは高い
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