ドル・円は小幅上昇、米中通商協議への期待感が支えー110円台後半

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  • ドルは午前に110円41銭まで下落後、午後に一時110円65銭まで上昇
  • 米中通商協議、危機感が和らぐ方向ならドル・円は反発へーみずほ証

東京外国為替市場のドル・円相場は小幅上昇。今週の米中通商協議への期待感を背景に、ドル買い・円売りがやや優勢となった。

  20日午後3時48分現在のドル・円は前週末比0.1%高の1ドル=110円57銭。午前に110円41銭まで下落した後、徐々に水準を切り上げ、午後には一時110円65銭まで上昇した。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、米中通商協議について「交渉するからには決裂ではなく、何らかの成果を出してくるのではないか。わざわざ訪米するからには手ぶらという訳ではなく、お土産を出してくる可能性がある」と指摘。「危機感が和らぐ方向に交渉結果が出れば、ドル・円は反発すると思う」と語った。

  米国と中国は、22、23日にワシントンで次官級通商協議を行う。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、米国と中国の当局者は通商交渉の工程表をまとめようとしており、最終的には11月の多国間首脳会議でトランプ大統領と習近平国家主席の会談を実現させることを視野に進めている。

11月の米中首脳会談に関する記事はこちらをご覧下さい。

  一方、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は24日、ワイオミング州ジャクソンホールで行われるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムで講演する。鈴木氏は、パウエル議長講演に関しては「緩やかな米利上げペースの維持を打ち出してくる」との見方を示した。  

  三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、ドル・円について、米中通商協議、米中の輸入関税適用開始、ジャクソンホール会議など、今週半ばから後半にかけて重要イベントを控えて大きく動きにくいと指摘。「トルコ絡みの新興国不透明感や米中通商戦争の行方もある」と語った。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.2%安の1ユーロ=1.1421ドル。前週末には一時1.1445ドルと10日以来のユーロ高・ドル安水準を付けた。米紙WSJによると、トランプ政権は米国人牧師の釈放の代わりに、米国から罰金を科される可能性があるトルコの銀行救済を求めるトルコ政府の提案を拒否した。

  みずほ証券の鈴木氏は、ユーロ・ドルについて「1.14ドル台後半まで戻してもよいと思う。トルコ懸念で欧州銀行が危機になるとの観測は飛躍し過ぎだ」と分析。その一方で、「2、3週間後にはイタリア予算案が出てくる。積極財政に警戒感があり、ユーロ・ドルの上値を抑制している」と述べた。

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