利回り曲線平たん化は米利上げ継続見通し後押し-トルコ発の動揺でも

  • カンザスシティー連銀シンポとFOMC議事録が手掛かりに
  • FF金利先物市場は9月米利上げをほぼ100%織り込む

米金融当局者の活動が休止状態となっている8月に、世界の金融市場には動揺が広がった。だからといって、こうした市場動向によって米金融引き締めの流れが妨げられるような事態には至らないと債券トレーダーらは予想している。

  トルコ発の市場の混乱は新興市場全般に広がり、アルゼンチンや南アフリカ共和国などの国々に打撃をもたらし、一段の波及が懸念されている。新興市場株や銅相場など弱気相場入りの動きも多く見られる。しかし、米短期金利は危機後の最高水準近辺で根強く推移。イールドカーブ(利回り曲線)の長短利回り格差(スプレッド)はサイクルの低水準に戻った。米国債先物市場では、投機家が10年債先物のショートポジションを過去最大に積み上げている。

  米利上げ路線へのこうした信頼が正当化されるかどうかは、カンザスシティー連銀が今週開く年次シンポジウムで手掛かりが得られる可能性がある。米連邦準備制度理事会(FRB)が22日に公表する連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(7月31日、8月1日開催)も大いに注目される。ここ数年を振り返ると、国際的な不確実性を理由に金融当局が引き締めにブレーキをかけるケースがよく見られた。ただ、インフレ率が当局目標の2%を引き続き上回り、米経済が世界的な下降トレンドと一線を画す状況が続く中で、今回は違った展開となるかもしれない。

  RBCキャピタル・マーケッツの米金利戦略担当者、マイケル・クロハティー氏は「以前ならば、海外のトラブルを受けて米金融当局が利上げをいったん見送ることになっただろうが、現在では混乱が全面的に本格化しない限り利上げを遅らせることにはならないだろう」と指摘した。

  フェデラルファンド(FF)金利先物市場が織り込む9月25、26両日のFOMCでの利上げ確率はほぼ100%で、12月18、19両日のFOMCでの利上げ確率は50%程度となっている。ユーロドル先物市場での2018年12月限と19年12月限のスプレッドは、来年に1回半の利上げをトレーダーが織り込んでいることを示唆している。  

原題:Yield Curve Crunch Shows Fed Hiking Even Amid Global Agitation(抜粋)

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