債券堅調、海外情勢不透明でリスク回避の買い圧力ー20年入札見極め

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  • 先物は一時150円54銭、日中取引ベースで7月31日以来の高値
  • 20年入札、警戒感出るかと思われたが無難消化の見通しー岡三証

債券相場は堅調に推移した。米国と中国間の通商協議やトルコ問題など海外情勢の不透明感が根強いことから、リスク回避に伴う安全資産需要が相場の下支え要因となった。

  20日の長期国債先物市場で中心限月9月物は夜間取引で下落した流れを引き継ぎ、前週末比3安の150円41銭で取引を開始。日経平均株価がマイナス圏に沈むと上昇に転じ、一時は150円54銭と日中取引ベースで7月31日以来の高値を付けた。結局は7銭高の150円51銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「米中間の通商協議を巡ってはリスク回避が好転するとの期待があり、逆の結果になった場合は金利低下要因になる可能性が高い。トルコ情勢もまだ完全に楽観ムードになっているわけではない」と指摘。「依然としてややリスク回避姿勢が優勢というところが相場を支えている」と言う。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の351回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.095%で寄り付いたが、午後には0.09%に買い戻された。

  米中の当局者は貿易問題での行き詰まりを打開するため、交渉の工程表をまとめようとしており、最終的には11月の多国間首脳会議でトランプ大統領と習近平国家主席の会談を実現させることを視野に進めている。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が両国の当局者の話として報じた。

  一方、前週末にはトルコリラが対ドルで再び下落。トランプ政権は米国人牧師の釈放の代わりに、米国から罰金を科される可能性があるトルコの銀行救済を求めるトルコ政府の提案を拒否したと、WSJが匿名のホワイトハウス高官を引用して伝えた。

20年債入札

  財務省は21日に20年利付国債の価格競争入札を実施する。165回債のリオープン発行となる見込みで、発行予定額は1兆円程度となる。

  岡三証の鈴木氏は、「もう少し20年債入札の警戒感が出るかと思われたが、それなりに無難に消化されるとの見通しになっている感がある」とみる。

過去の20年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

新発国債利回り(午後3時時点)

前週末比
2年債ー0.130%+0.5bp
5年債ー0.090%横ばい
10年債0.090%横ばい
20年債0.615%横ばい
30年債0.845%横ばい
40年債不成立
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