豪ドル、貿易戦争の巻き添え被害者筆頭-経済は高成長でも

  • 過去6カ月に豪ドルは9%下落-トルコ危機で下押し圧力続く見通し
  • オフショア人民元と豪ドルの相関関係は8月に記録的な水準に達する

オーストラリア・ドルの投資家は世界最高水準にある同国の経済成長には目もくれず、貿易戦争による悪影響を重視している。

  豪ドルはこの半年間に9%下落。投資家が豪州と中国の資産に関連性を見いだす中で、下落基調にあるオフショア人民元と豪ドルの相関関係は8月にこれまでで最も強い水準に達した。これは豪州が中国の成長鈍化の影響を受けやすことを示す明確なサインで、米国による対中関税引き上げは中国の景気減速を悪化させつつある。材料は中国だけにとどまらず、トルコ危機に伴う安全資産や米ドルへの逃避を背景に豪ドルには引き続き下押し圧力がかかる可能性がある。

  JPモルガン・チェースの豪州債券・通貨戦略責任者サリー・オールド氏は「中国が下振れした場合、実際に誰が大きなダメージを受けるかに関するリストの1番上にくるのが豪州だ。豪州は開かれた小規模な経済で、貿易や中国の状況にかなり左右されるため、世界貿易に困難を生じさせるいかなる情勢も当然ながら豪州にはマイナスだ。 世界貿易は豪州経済の健全性の基盤だ」と指摘した。

  豪州は成長加速や力強い輸出、10年ぶりの財政黒字転換を目指す政府の方針を背景に、27年連続でリセッション(景気回復)を回避しているが、豪ドルは下落している。豪ドルを主に動かしているのは警戒感だ。対中輸出は豪州の国内総生産(GDP)の約8%に相当し、同国輸出全体の3分の1以上を占める。そうしたことに加え豪州外為市場の流動性が高いことから豪ドルは理想的な売りのターゲットになっている。

原題:Aussie Becomes No. 1 Collateral Damage in Fallout From Trade War(抜粋)

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