ユーロの先行きに暗雲、トルコの混乱で売り加速の公算

  • オッペンハイマーファンズとノムラ、1ユーロ=1.10ドルを視野
  • トルコ関連のエクスポージャーに対するヘッジでユーロ売り-みずほ

今年のユーロの苦境はさらに悪化しそうだ。

  ユーロは2018年に5%強下落しており、アナリストらはトルコの市場混乱が緩和されたとしてもユーロ安傾向が続くと見ている。ユーロ圏の経済成長鈍化や金利差を踏まえて、投資家はユーロの先行きに強気なポジションを縮小しつつある。ドイツ銀行やノムラ・インターナショナルは1ユーロ=1.10ドルまでユーロ安が進む可能性があると指摘する。

  オッペンハイマーファンズのマネーマネジャー、アレッシオ・デロンジス氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで「1.10ドルが次の節目だと思う。われわれはユーロをアンダーウエートとしている」と述べ、「成長鈍化と信用リスクの高まりという要素が重なり、やや脆弱(ぜいじゃく)な状況にしている」と指摘した。

  欧州中央銀行(ECB)は19年の夏までは政策金利を現行水準で据え置くとの見通しを示唆しており、6月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)コア指数改定値の下方修正がそのシナリオを裏付けた。一方、米連邦準備制度は利上げ軌道を維持しており、2年物の米国債とドイツ国債の利回り格差(スプレッド)は統計開始以来最大に近い水準にある。

  ユーロは今年に入り1.25ドルを上回る場面もあったが、今月15日には一時、1.1301ドルと1年1カ月ぶりの安値を付けた。

  トルコ情勢も助けにはならず、国際決済銀行(BIS)のデータでスペインの銀行によるエクスポージャーの大きさが示されたことから、欧州銀行株売りに拍車を掛けている。みずほ銀行のヘッジファンドセールス責任者ニール・ジョーンズ氏によると、トルコ関連のエクスポージャーに対するヘッジの一環として、顧客がユーロ売りに殺到している。ユーロは今週、円とスイス・フランに対しても値下がりしている。

  ノムラのストラテジスト、ジョーダン・ロチェスター氏は、広範囲なリスクオフの動きが続く可能性が高く、新興国債券利回りスプレッドとユーロ・ドル相場の相関関係が復活していると指摘した。

原題:Euro’s Prospects Grim as Turkey Turmoil Sets Up Further Selloff(抜粋)

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