ドル・円小反発、米中貿易協議報道受けリスク回避の巻き戻し

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  • ドル・円は110円46銭まで下落した後、一時110円93銭まで上昇
  • ユーロ・ドル、米中貿易協議期待やトルコリラ反発支えーSBI証

東京外国為替市場のドル・円相場は小反発。新興国懸念を背景にドル売り・円買いが先行したものの、米中貿易問題を巡って両国の政府関係者が8月末に協議に入るとの報道が流れるとリスク回避の巻き戻しの動きが優勢となった。

  ドル・円相場は16日午後3時41分現在、前日比0.1%高の1ドル=110円84銭。午前の取引では110円46銭までドル安・円高が進んだ後、中国商務次官が貿易協議で訪米するとの報道が流れると水準を切り上げ、一時110円93銭を付ける場面があった。午後の取引は110円台後半での値動きに終始した。

  SBI証券IFAビジネス部の相馬勉部長は、「ドル高の流れの中で、トルコなどリスクオフの話が出ると円が買われて、頭が抑えられるが、下値は堅い。米中貿易協議再開に注目」と指摘。もっとも、「米中は貿易協議を打ち切ることもないが、すぐにまとまることもなさそう。関税がひっくり返ることもないと思う。どっちつかずの協議が続き、先が見えないのではないか」とも語った。

  中国商務省が16日にウェブサイトへ掲載した発表文によると、王受文次官は8月終盤に代表団を率いて米国を訪問する。米国の招請に応じ、マルパス財務次官ら米当局者と会談するという。

米中貿易協議再開に関する記事はこちらをご覧下さい。

  外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、「米中貿易協議報道は、ドル・円にポジティブな話だが、米中関係が改善するかは不透明」と指摘。「前回のロス米商務長官などと劉鶴中国副首相の協議でも何も解決しなかった。トランプ大統領は、中間選挙を控えて簡単に刀を収めるとも思えない。中国が譲歩するしかない」と語った。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.4%高の1ユーロ=1.1394ドル。一時1.1398ドルまでユーロ高・ドル安に振れた。ユーロ・円相場は、0.5%高の1ユーロ=126円27銭。午前に125円29銭までユーロ安・円高が進んだ後、水準を切り上げ、午後の取引中盤には一時126円37銭まで上昇した。

  SBI証の相馬氏は、ユーロの反発について、「米中貿易交渉への期待感やトルコリラが若干反発していることが支え」と指摘し、「ユーロを売り疲れている面もある」と分析した。「トルコリラは短期的な安値拾いの人もいて値を戻している。トルコはデフォルトではなく政治的な話だけで、市場対策も出ている」としながらも、「トルコリラは基本的には戻りを待って売る方向ではないか」と語った。

  ドル・トルコリラ相場は16日、一時1ドル=5.6リラ台までリラ高・ドル安に振れた。13日には一時7.2362リラと過去最安値を更新していた。トルコ国営アナドル通信によると、カタールのタミム首長は15日、トルコのエルドアン大統領とアンカラで会談し、カタールがトルコに150億ドル(約1兆6600億円)の直接投資を行うことを約束した。

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