日本株は続落、景気の先行き不安や円高警戒ー素材関連や内需安い

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  • 円は対ドルで再度110円台に上昇、景気懸念で商品市況は軒並み安
  • 中国商務次官が貿易協議のため訪米へ、日経平均は一時上昇に転換

16日の東京株式相場は続落。原油をはじめ商品相場の下落により世界的な景気減速が意識され、世界の株式市場は下落、為替相場は円高に振れ金融市場はリスク回避の動きとなった。石油・石炭製品や化学、非鉄金属など素材関連、情報・通信や小売など幅広い業種が売られた。

  TOPIXの終値は前日比10.88ポイント(0.6%)安の1687.15、日経平均株価は12円18銭(0.1%)安の2万2192円04銭。

  セゾン投信の瀬下哲雄運用部長は「世界経済のけん引役である米国にもいずれ貿易摩擦の影響が及ぶ恐れがあり、米金利の上昇一服やドル安・円高のリスクを十分に織り込んでいない日本株はもう少し調整してもおかしくない」と述べた。「期初の1ドル=105円近くまで円高が進むと増益期待が後退するため、TOPIXの下値めどは3月安値の1650ポイント割れ」とみている。

東証玄関前

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  中国のテンセント・ホールディングス(騰訊)の4-6月期純利益が市場予想に反して減益となったことで、15日の米S&P500種株価指数は前日比0.8%安と反落した。株安を受けてリスク回避の動きとなり、きょうの為替市場ではドル・円相場が一時1ドル=110円46銭と、前日の日本株終値時点での111円29銭からドル安・円高で推移した。

  TOPIXは午前に前日比1.8%安の1667.95と、3月26日に付けた年初来安値に接近。東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストは「商品安によって世界経済がいずれ減速するとの警戒感が強まり、先物主導で売りが膨らんだ」と話していた。15日のニューヨーク原油先物は3%下落し、銅など商品相場は軒並み安だった。

  午前半ばに中国の商務次官が貿易協議のため米国を訪問すると伝わると、米中協議の進展期待からリスク回避の巻き戻しが起こり、日経平均はプラス転換する場面があった。証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は「中国が対米関係を改善させたい意向がうかがえ、前向きに評価された」と話した。ただ、TOPIXは前日終値を回復するには至らず、中国株も上昇に転換した後に再度下落と、アジア株の反発力は鈍く、総じて下落している。

業種別指数の動向

業種名TOPIX寄与度変化率上昇/下落
化学-1.8189-1.415/130
情報・通信-1.7629-1.342/147
電気機器-1.3359-0.630/126
小売-0.9765-1.221/171
卸売-0.9015-1.115/152
サービス-0.8841-1.129/157
証券・商品先物取引0.08150.510/12
保険0.15330.45/5
電気・ガス0.15590.511/10
銀行0.78960.747/30
  • 売買代金上位では中国人訪日客数の伸び率鈍化で資生堂やコーセーなど化粧品株が大幅安、ゴールドマン・サックス証券が業績予想を減額したNTT、JPモルガン証券が投資判断を下げた神戸製鋼所も下落
  • 総務省が携帯電話会社に中古スマホのSIMロック解除を義務付けする方針との報道を受けて日本通信が急伸、中国でのゲームの認可凍結報道による前日の下げは過剰反応とJPモルガン証券が指摘し、ネクソンやバンダイナムコホールディングスは反発
  • 東証1部の売買高は15億4677万株、売買代金は2兆5868億円
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