南ア・ランド大幅安、ムーディーズの悲観的見解やナスパーズ株急落で

  • ランドは一時3.4%安、新興国通貨で最大の値下がり
  • 中銀総裁は成長見通しについて「気掛かりだ」と発言
Photographer: Waldo Swiegers/Bloomberg
Photographer: Waldo Swiegers/Bloomberg

15日の外国為替市場で、南アフリカ共和国のランドが大幅下落。ムーディーズ・インベスター・サービスが同国経済に関して悲観的な見方を示したことや、ヨハネスブルク証券取引所で最大銘柄のメディア企業、ナスパーズの株価急落などが向かい風となった。

  ランドは対ドルで一時3.4%安。ムーディーズは予想よりも弱い経済成長や公共部門の賃金上昇を理由に、南アの財政再建ペースは政府予測より遅れるだろうと指摘した。これより先、南ア中銀のクガニャゴ総裁は成長見通しについて「気掛かりだ」と述べ、利上げが差し迫っていないことを示唆した。

  ムーディーズが南アの外貨および現地通貨建て債券に付与している格付けは「Baa3」で、投資適格級で最も低い。格下げとなれば、同国の現地通貨建て債券は投資不適格(ジャンク)級になり、投資適格級の指数と連動するファンドが保有資産を売却するため、資本流出に拍車が掛かる可能性がある。

  株式市場では主要株価指数であるFTSE/ JSEアフリカ全株指数の18%を占めるナスパーズが急落。同社が31%保有する中国のソーシャルネットワーク運営最大手、テンセント・ホールディングス(騰訊)の業績見通しが予想に届かなかったことが背景。これを受け、株式市場からの資金流出に関する懸念が強まった。経常収支とランドへの圧力が高まる可能性がある。

  FTSE/ JSEアフリカ全株指数は終値で2年ぶりの大幅安となった。ランドはヨハネスブルク時間午後5時16分までに対ドルで2.6%安の1ドル=14.6147ランド。月初来の下落率は9.2%と、ブルームバーグが追跡する新興国通貨ではトルコ・リラに次いで2番目の大きさ。2026年償還国債の利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して9%。

原題:Rand Sinks as a Downbeat Moody’s, Naspers Spur a Perfect Storm(抜粋)

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