8月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:円が高い、新興国市場の不安根強く安全需要

  15日のニューヨーク外国為替市場では円が高い。主要10通貨全てに対して上昇した。新興国市場を巡る不安や、輸入関税が世界経済に与える影響を警戒し、リスクオフの地合いが強まった。

  ブルームバーグのドル指数は5営業日続伸。ドルはユーロに対して一時堅調に推移していたが、下げに転じた。カタールがトルコに150億ドル(約1兆6600億円)の直接投資を約束したとの報道に反応した。

  またこの報道を受けてトルコ・リラは上昇した一方、他の新興国通貨は大半が下落した。特に南アフリカ・ランドとメキシコ・ペソの下げがきつい。

  ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、エリック・ネルソン氏はリポートで、「新興国通貨はまだ危機を脱していない。トルコをはじめとする新興国全般への懸念は長期化しそうだ」と指摘。そうした状況から、新興国通貨やリスクに敏感な主要通貨に対して特にドルは堅調を維持するだろうと分析した。

  ニューヨーク時間午後4時50分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%上昇。一時は0.4%上昇となった。ドルは対ユーロで0.1%未満下落し、1ユーロ=1.1347ドル。対円では0.4%安の1ドル=110円73銭。

  この日は中国のテンセント・ホールディングス(騰訊)の決算が期待外れな内容だったことを受けて世界的に株式や商品の相場が下落。そうした中でドルは堅調に推移した。

欧州時間の取引

  欧州時間にはユーロが軟調な展開。5営業日続落となっていた。一方で新興国市場を巡る不透明感からドルに買いが入り、ブルームバーグのドル指数は堅調に推移した。
原題:Yen Rallies as Emerging-Market Worries Persist: Inside G-10(抜粋)
Euro Drops as Emerging-Market Fears Lift the Dollar: Inside G-10(抜粋)

◎米国株・国債・商品:株大幅安、ハイテク下落-銅弱気相場入り

  15日の米株式相場は大幅反落。S&P500種株価指数はここ7週間で最大の下げとなった。中国のテンセント・ホールディングス(騰訊)の決算が予想を下回ったことを受け、テクノロジー株が幅広く売られた。銅先物は弱気相場入りし、商品相場への重しとなった。米国債は上昇。米国株などの高リスク資産が売られたのが追い風となった。

  • 米国株は大幅反落、テンセント決算嫌気でハイテク株が安い
  • 米国債は上昇、10年債利回りは2.86%に低下-リスク回避で
  • NY原油は大幅続落、65ドル近辺に-予想外の米在庫増で
  • NY金は反落、再び1200ドル割れ-貴金属が軒並み大幅安

  S&P500種が下げるのはここ6営業日のうち5回目。決算が予想を上回ったにもかかわらずメーシーズが大幅安となる一方、堅調な7月の米小売売上高はほとんど材料視されなかった。

  S&P500種株価指数は前日比0.8%安い2818.37で終了。ダウ工業株30種平均は137.51ドル(0.5%)安の25162.41ドル、ナスダック総合指数は1.2%下げて7774.12で終えた。ニューヨーク時間午後4時50分現在、米10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.86%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)が大幅続落。米エネルギー情報局(EIA)によると、先週の原油在庫はアナリストの予想(250万バレル減少)に反して681万バレル増加した。米中貿易摩擦やトルコ金融市場の混乱で需要が鈍るとの懸念も広がった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は2.03ドル(3.0%)安い1バレル=65.01ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は1.70ドル安の70.76ドルで終えた。

  ニューヨーク金先物相場は反落。この日はプラチナ、パラジウムなど貴金属相場が軒並み下落した。「逃避先資産として米ドルに現在かなりの需要があり、その結果上昇を続けている」と、コメルツ銀行のアナリストらは15日付の顧客向けリポートで指摘した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は1.3%安の1オンス=1185.00ドルで終了。

  TFグローバル・マーケッツUKのチーフ市場アナリスト、ナイーム・アスラム氏は、「ハイテク株が相場を押し下げている」としたほか、「投資家は地政学的な緊張を巡り不安を強めている」と話した。

  テスラは2.5%余り下落。米証券取引委員会(SEC)がマスク最高経営責任者(CEO)による株式非公開化の取り組みを巡り、同社に召喚状を送付したと伝わった。

  ハイテクや小売り、エネルギーを中心に米国株が下げ、その他リスク資産や商品が幅広く売られたことが、米国債相場を支えた。朝方には10年債利回りが2.84%を割り込む場面もあった。
原題:Stocks Tumble as Tech, Commodities Trigger Fears: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Catch Risk-Off Bid as Equities Slide; Techs, Oil Weak
Oil Sinks to 10-Week Low After Surprise U.S. Stockpile Build
Gold Rout Fuels Precious-Metals Carnage as Investors Seek Dollar

◎欧州債:ドイツ国債が上昇、世界株安でリスクオフ-伊国債下落

  15日の欧州債市場ではドイツ国債利回りが0.30%を割り込んだ一方で、イタリア国債相場は一段安。中国テンセントの決算が悪かった影響で世界的な株安になったほか、商品相場の下落が響いた。

  ドイツ国債利回り曲線はブルフラット化し、米国債相場の上昇を追う流れ。10年債利回りは30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) を下回り、先物相場は一段高。

  イタリア国債には強い売り圧力、期間10年までの国債で利回りが軒並み上昇し、最大17bp上昇。先物が13日安値を割り込んだことがきっかけ。

  英国債は米国債の上昇につれ高、10年債利回りは4bp低下。ドイツ10年債利回りは3bp下げて0.30%、スペイン10年債利回りは4bp上昇の1.45%、イタリア10年債利回りは16bp上げて3.19%。
原題:Bunds Bid on Equity-Induced Risk-Off; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します.)
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