日本の個人投資家、トルコリラ投げ売り他通貨に方向転換

  • 日本の個人投資家はトルコリラ保有を削減し、南アランドや豪ドルへ
  • 安くなった高金利通貨は買いとの判断ー外為どっとコム総研

トルコリラ相場の最安値の連日更新には、日本の個人投資家も加担していたようだ。彼らのトルコリラの持ち高は2週間足らずでほぼ半減し、投資の行き先は他の通貨へと向かっている。

  東京金融取引所のデータによると、個人投資家の対円でのトルコリラの買い越し(ネットロングポジション)は今月に入り47%減少。13日現在の保有は15万776枚と、2017年5月以来の低水準となっている。一方、同じ期間の南アフリカランドの買い越しは8.3%、豪ドルは39%と、それぞれ増加している。

  エルドアン政権とトランプ政権の関係悪化は、金融市場のトルコ懸念を一段と深刻化させている。トルコリラの対円での下落率は今月だけで30%近くに上っている。13日には一時1リラ=15円46銭程度と過去最低を更新。トルコリラ危機を警戒した売りは他の新興国通貨にも広がり、新興国通貨指数は同日に1585.98と2017年7月6日以来の水準に低下した。

  外為どっとコム総研の神田卓也調査部長は、個人の投資判断について、「高金利通貨を安くなった時に買い持ちにするのが個人投資家の基本戦略だが、これだけエルドアン・リスクが高まるとなかなか安いからトルコリラを買おうという気にならないだろう」と分析。「しかも思うように利上げもしてくれないという状況で、リラ安が進むと同時に損切りをせざるを得ないという動き」と指摘した。ただ、「その他の通貨への影響は限定的で、トルコリラショックで安くなった高金利通貨は基本的に買いだと判断していると思われる」と言う。

  アシュモア・グループのジャン・デーン調査責任者は、「トルコ資産の下落が他の新興国市場に波及したが、ボラティリティの上昇により、好機に満ちている」と語り、トルコ以外の新興国資産で安値拾いの買いを推奨している。

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