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Photographer: Qilai Shen
cojp

トランプ大統領の制裁効果が増幅、トルコやロシアの弱点突く

  • 金融危機のただ中にあったトルコに関税率引き上げで追い打ち
  • ロシア制裁発表でルーブルは一段安に、先週は6.3%安
Trucks are reflected in a puddle as they wait in line to unload their containers onto CMA CGM SA's Benjamin Franklin container ship docked at the Guangzhou Nansha Container Port in Guangzhou, China, on Monday, Feb. 1, 2016. The Benjamin Franklin is the largest container ship ever to have docked at a U.S. port.
Photographer: Qilai Shen

トランプ米大統領はこのところ、トルコやロシアなど経済的に脆弱(ぜいじゃく)な相手に圧力をかけるため、関税や制裁を織り交ぜて弱点を突いてきた。

  世界一の経済大国による制裁や関税はそれだけで重大な影響を及ぼす場合がほとんどだが、トランプ大統領は米国からの脅しや圧力に特に弱い状況下にある相手を狙ってきている。例えばトルコは、トランプ大統領が同国からの鉄鋼輸入関税率を倍に引き上げると発表した10日の時点で既に金融危機の真っただ中にあったが、関税引き上げ発表で市場混乱に拍車が掛かった。

  標的には経済的に脆弱ではない国もある。世界2位の経済規模を誇る中国は米国との貿易摩擦が激化しても強靱(きょうじん)さを保っていることを示したほか、欧州の同盟国もイラン産原油の輸入を続ければ制裁を科すとする米国からの政治の荒波を乗り切ろうとしている。だがほとんどの場合、米国の制裁は市場に痛みを伴う反応をもたらす。

トルコ:米国人牧師巡るエルドアン大統領との対立

  トルコ・リラは、エルドアン大統領の経済政策に驚愕(きょうがく)した投資家らがより安全な資産を求めたため、既に過去最安値圏に入っていた。そこに同大統領が経済低迷の原因は米欧にあると非難し、国民に保有する金やドルを売ってリラを買うよう10日の演説で呼び掛けると、リラ下落は加速した。

  以前の米政権ならトルコ経済が悪化しても傍観したかもしれないが、トランプ政権は米国人牧師を釈放するとの約束をエルドアン大統領が破ったとして、火に油を注いだ。トルコから輸入する鉄鋼・アルミニウムの関税率引き上げ発表でトルコ・リラは一段安となったが、トランプ大統領は「今の米国とトルコの関係は良好ではない!」とまでツイッターに投稿した。

Turkish Lira

ロシア:英元スパイ襲撃事件受けた制裁

  トランプ大統領とロシアのプーチン大統領がヘルシンキで会談後の記者会見で互いを称賛し合ってから2週間足らずで、両国の関係は再び悪化した。米国務省は8日、英国で3月に起きた神経剤ノビチョクを使用した元スパイ襲撃事件についてロシアが国際法に違反したと断定し、同国に新たな制裁を科すと発表。これを受け、ルーブルは先週、6.3%安と、週間の下落幅としては15年の原油暴落時以来の大幅値下がりとなった。年初来の騰落率でも、ルーブルは新興市場でブラジル・レアルと並び下落率で3位。1、2位はトルコ・リラとアルゼンチン・ペソとなっている。

Ruble's One-Week Performance

米国の追加制裁発表を受けルーブルは先週下落

ブルームバーグ

イラン:核合意離脱後に圧力強める

  イランではトランプ大統領が5月にイラン核合意から離脱すると決定する数カ月前から、不況と汚職に対する抗議デモが続いていた。厳しい原油制裁の発効を11月に控え、イランはインフレ急伸と通貨下落に見舞われており、ロウハニ大統領にはさらなる圧力がかかっている。

原題:Trump’s Sanction Power Amplified as He Picks Vulnerable Targets(抜粋)

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