Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg

日本株は「過剰反応」だったのか-トルコ衝撃後のTOPIX巡る考察

  • TOPIXは13日までの2日間で3%余り下落-3月以来の大きさ
  • 市場は「ソフトパニック」だったー三菱UFJ国際投信

トルコの混乱をきっかけにTOPIXは13日までの2営業日で計3%余り下落した。

  2営業日のTOPIX下落率としては3月以来の大きさで、13日時点の年初来騰落率はマイナス7.4%と、ブルームバーグがデータ収集する先進諸国の株式市場で最低のパフォーマンスとなった。

  確かに説明しやすい下落だった。トルコ・リラ主導で新興国通貨が売られる中、安全資産としての円が上昇、日本の輸出企業の利益見通しが圧迫された。また、銀行にはトルコへのエクスポージャーを巡る懸念がくすぶった。

  だが、日本株投資家からは下落は行き過ぎたのではないかとの声が聞かれる。

  日本株を強気でみているピクテ投信投資顧問の松元浩常務は「若干、過剰反応かなという印象」と指摘。トルコ情勢が欧州の銀行にどの程度影響があるのか「情報が欲しいところ。それが分からない段階ではやはりちょっとギャンブルな状況だと思う」とも語り、日本株に直接的な影響があるとは思えないと述べた。
             

「格安ゾーン」

  
  三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジストも同調する。「米中摩擦問題で世界的にちょっと不安な空気がある中で」トルコの問題が浮上し、市場は「ソフトパニックみたいな状態になった」とみる同氏は、日本株は「明らかに割安ゾーンに入っていると思う」と述べた。

  TOPIXの予想株価収益率(PER)は13日取引終了時点で13倍と、2016年7月以来の低さ。これに対し、S&P500種株価指数は同17.6倍だ。

  同日は銀行株も下げ、三菱UFJフィナンシャル・グループは一時3.4%安まで売られた。ただ、国際決済銀行(BIS)の3月末時点のデータによれば、邦銀のトルコ向け融資は約110億ドル(約1兆2180億円)にすぎない。

  アシンメトリック・アドバイザーズのシニアストラテジスト、アミール・アルバーザデ氏(シンガポール在勤)は「新興国債務に問題が生じて財務諸表に幾らか影響するとしても、邦銀が抱えるトルコへのエクスポージャーは非常に小さいため大した懸念材料ではない」と指摘。同氏は日本の金融株の「オーバーウエート」継続、特に大手行を投資家に勧めた。
               
原題:‘Overreaction’ Seen in Japanese Stocks as Turkey Sinks Topix (1)(抜粋)

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